| 奈良県では、一九〇〇(明治三三)年前後から部落改善運動が進み、地域の生活改善や産業の振興などの課題について、さまざまな取り組みが行われた。
こうしたなか、県内の被差別部落で設立された産業組合を取り上げ、それぞれの組合の設立時期やその背景、運営や事業の実施状況などを確かめながら、住民の生業や部落改善運動との関連について検討した。
これまで被差別部落の産業組合については注目されることが少なく、本稿においても基礎的事実の確認に終始したが、今後は、履物や皮革などの同業組合の研究とも合わせ、小論を近代の被差別部落の生業の全体を明らかにする作業の一つとしていきたい。
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