研究所では、今年度委託事業として、名張市において人権問題に関する意識調査および在日外国人に対する意識調査を行う。本部会では調査項目の検討が行われた。
従来の部落問題に関する意識調査では、被説明変数として何を明らかにするのかが明確に分けられてこなかったのではないかと思われる。例えば、部落に対する忌避の対象となるものは、<1>部落(場所)、<2>部落出身者(ヒト)、<3>部落解放運動(運動)、<4>部落問題など社会問題(社会問題)などが考えられるが、これらは被説明変数としてそれぞれ別個に検討されるべき課題である。
これらを規定する説明変数としては、家意識・同調意識(世間)、偏見(マイナスイメージ)、レイシズム、差別の現状認識などが想定され、さらにそうした意識を形成する要因として、親戚づきあいなどのパーソナル・ネットワークが重要な役割を果たしているのではないかという仮説を提起した。また、近年特に問題となっている逆差別的な態度を把握するために、主にアメリカで議論されているニューレイシズムの議論を参照しながら、個人主義的態度や平等主義的態度との関連を把握すべきであるとの提言を行った。
最後に、今回の調査は人権問題に関する意識調査であるため、様々なマイノリティに対する社会的距離を比較しながら検討することができると思われる。
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