〈よそ者〉差別【よそものさべつ】

 〈よそ(余所,他所)者〉という言葉は,本来,余所【よそ】から来た者に対して差別的な扱いをする場合に使われたが,言葉は時代とともに変化し,現在では,所属集団や社会の価値を共有できない者に対して差別的な扱いをする場合にも使われるようになった。

 被差別部落の形成過程のなかには,〈よそ者〉として本村から差別的に扱われてきた歴史をもつものもある。日本社会の閉鎖的な弊害が指摘されている今日においてもまだ,被差別部落出身者や在日外国人,外国人労働者,帰国子女などに対し〈よそ者〉として排除し,差別的な扱いをすることが少なくない。

 日本社会では,自分たち=〈ウチ〉と,よそ者=〈ソト〉という二分法的な対人カテゴリーで判断する人が,現在でもかなり多い。〈よそ者〉に対する差別は,論理的,意識的差別というより,感情的,心理的な次元での差別であることが多い。*〈ウチ〉と〈ソト〉との交流やコミュニケーションの質,量を改善することから〈自分たち〉のあり方を認識し,相互理解を高め,多様な価値を認知しあうことにより,〈よそ者〉を新しい価値,利益,あるいは情報をもたらすものとしてプラスの価値に転じ,日本社会を開放的な社会に転換することが求められている。

(横山勝英)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:28 (1468d)