ウィーン宣言【ウィーンせんげん】

 1993年6月にウィーンで開催された第2回*世界人権会議【せかいじんけんかいぎ】で採択された〈ウィーン宣言および行動計画〉は、前文、宣言本文39項目と行動計画100項目から成る。テヘランでの第1回会議以来25年ぶりに開催された世界人権会議には、171の政府代表と約1500の*NGOから約3000人が参加し、*国際人権をめぐる諸問題が多角的に審議された。宣言は、〈全ての人権は普遍的で不可分かつ相互依存的であって、相互に関連しているので、国際社会は、公平かつ平等な方法で、同じ基礎に基づき、同一の強調をもって人権を全地球的に扱わなければならない〉として、人権の普遍性、客観性および非選択性を確保することの重要性を承認している。しかしその一方で、〈国家的及び地域的独自性の意義、ならびに多様な歴史的、文化的及び宗教的背景を考慮に入れなければならない〉とも述べ、最後まで地域的特殊性にこだわったアジア諸国の主張にも配慮するかたちになっている。また、女性・障害者・子ども・先住民族などの人権についての原則を明らかにするとともに、人権の伸長および保障におけるNGOの役割が強調された。行動計画は、国連人権センターの機能強化の必要性を挙げるとともに、*国連人権高等弁務官【こくれんじんけんこうとうべんむかん】の設置を勧告した。 資料編A-6

(中井伊都子)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:30 (1300d)