エスノセントリズム【ethnocentrism】 †W.G.サムナーによる造語で,〈自己の集団があらゆるものの中心であり,その他のすべての集団は,それとの関連で計られ,評価されるものの見方〉。サムナーは,この用語を内集団in_groupと外集団out_groupとの区別に関連して用い,それに愛国心と排外主義【はいがいしゅぎ】とを結びつけた。今日,この用語には自民族(人種・エスニック)至上主義【じみんぞくしじょうしゅぎ】の意味が込められており,自分の所属する民族(人種・エスニック)集団を美化し,全集団成員に自民族(人種・エスニック)への忠誠心を要求すると同時に,他民族(人種・エスニック)集団には偏見を抱いて排斥しようとする態度・信念・思想を意味する。T.W.アドルノらによれば,エスノセントリズムの程度を測定する方法が提示されている。彼らは,エスノセントリズムがパーソナリティの一つの次元であるとみなし,だからこそそれが測定可能であることを明らかにした。 参考文献 †
(今野敏彦)
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