ステレオタイプ【stereotype】

 ある事象を認識・伝達する際に影響を与える,単純化され固定化されたイメージ。W.リップマンが『世論』(1922)のなかで初めて用いた。複雑な社会的現象を認識する際,人は意識的にではなくとも,当該集団において広く受容されているステレオタイプによって単純化してとらえがちである。被差別者集団に対しては,とくに強固なステレオタイプが形成される傾向にある。〈部落は恐い〉というイメージは,その典型例であろう。部落に関する情報を伝達する際に,このようなステレオタイプが,歪みを生み出す原因となる。しかし,ステレオタイプの影響を皆無にすることは難しい。とくに人々が膨大な情報にさらされている今日では,情報伝達のさまざまな場面にステレオタイプが影響を与える危険性が潜んでいる。〈目に見えない差別〉を撤廃するためにも,我々がどのようなステレオタイプにとらわれているのか,詳細に検討する必要性がある。

*偏見

参考文献

  • W.リップマン『世論』上・下巻(掛川トミ子訳,岩波文庫,1987)
(古川岳志)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:31 (1358d)