セツルメント活動【セツルメントかつどう】 settlement

 スラムなどに*ボランティアが居住し,日常生活を通じて住民に働きかけ,その生活の改善をはかる社会活動。20世紀の初めに,スラム対策として欧米で行なわれた。米国シカゴの〈ハル・ハウス〉,英国東ロンドンの〈トインビー・ホール〉などは,その代表的な拠点。シカゴの黒人街には,記念館が存在する。わが国では,1923年(大正12)の*関東大震災のあと,東京の本所区(現江東区)に東京帝国大学の学生が,教授たちとともにバラックをつくって,罹災者の救済活動に協力したのがその代表的事例である。関西では,1909年(明治42)から*賀川豊彦【かがわとよひこ】が神戸市の葺合新川に定住し,これに似た活動を行なった。これらの動きは急速に広がり,民間の活動だけでなく公共団体が行政施策として,*隣保館【りんぽかん】事業と称して実施され、戦後,部落問題が〈同和対策〉として推進されるようになり,厚生省所轄の地方改善事業の一つとして展開されるようになった。

(磯村英一)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:32 (1468d)