可視性・不可視性【かしせい・ふかしせい】

 差別意識は,社会の多数者の側が被差別集団に属する者になんらかの〈ちがい〉を認知し,その〈ちがい〉を特別のこととみなして,〈見下し〉たり〈遠ざけ〉たりする意識としてある。その〈ちがい〉が,外見的に目に見えやすい場合,可視的 visible であるといい,外見的にはわかりにくい場合,不可視的 invisible であるという。一般的には,人種差別における肌の色のちがい,性差別における性のちがいなどは可視性が高く,在日韓国・朝鮮人差別における民族的出自のちがいや部落差別における旧〈身分〉のちがいなどは不可視性が高い。しかし,現実的なものにせよ虚構のものにせよ,〈ちがい〉そのものが差別の原因ではなく,一定の社会的諸関係が差別をつくり出しているのであって,〈なにかちがいがあれば,差別されてもやむを得ない〉とする人々の*偏見*差別意識自体をなくしていくことこそ差別問題解決の課題である。

(福岡安則)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:36 (1294d)