出入国管理及び難民認定法【しゅつにゅうこくかんりおよびなんみんにんていほう】

 1951年(昭和26)10月4日制定(政令319号) 日本に入国し,または日本から出国するすべての人の出入国の公正な管理と難民の認定手続きを整備することを目的とする法律。主として外国人に対する出入国と在留に関する管理法として機能している。ポツダム政令〈出入国管理令〉として51年10月4日に制定公布されたが,81年にわが国が〈*難民の地位に関する条約〉および〈難民の地位に関する議定書〉に加入したことに伴い,国内法整備の一環として,出入国管理とは異質の難民認定手続きについてもあわせて規定。法律名を〈出入国管理及び難民認定法〉に改めた。その後,89年(平成1)12月8日,改正法が成立し,90年6月1日に施行された。改正法は,国際化社会に対応しうるよう在留資格を整備するとして,外国人の行なう活動や外国人の有する身分・地位の類型ごとに在留資格を6グループに分類し,別表形式で定めることにした。また,在留資格の表示に工夫するとして,従来の数字表示から日本語表示に変更し,入国審査基準を表形式で定め省令で公表することになった。さらに,不法就労対策のため関連規定を整備するとして,資格外活動に対する規制を強化した。

〈入管特例法〉

 敗戦前から引き続き日本に居住し,サンフランシスコ講和条約の発効(1952)に伴い日本国籍を離脱することになった旧植民地出身者とその子孫の法的地位につき,〈特別永住者〉としていっそうの安定化をはかる目的で,91年11月1日〈日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法〉(以下,入管特例法【にゅうかんとくれいほう】)が施行された。ただし,入管特例法にも再入国許可や退去強制の規制・管理が残存している。また,97年5月11日,集団密航を助長・援助する者等に対して厳しく対処することを目的にした〈一部改定法〉が施行され,〈不法入国者〉とその援助者に対する重罰規定が新たに設けられた。

参考文献

  • 山田鐐一・黒田忠正『わかりやすい入管法』(有斐閣、1990)
  • 新井信之「日本における外国人の人権」(畑博行・水上千之編『国際人権法概論』有信堂高文社、1997)
(丹羽雅雄)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:46 (1387d)