条約監視機関【じょうやくかんしきかん】

 *国際人権基準が各国でどの程度実現されているかを国際的に監視し、その達成に向けて各国に人権の遵守を促す国際人権保障システムのうち、多数国間条約の形式で採択された人権条約の機関として設けられたもの。主な任務として次の三つがある。ヽ匿邑⊂鯡鵑梁仂櫃箸垢觚⇒の締約国内での実施状況を監視するために、当該権利の実現のためにとった措置などを定期的に報告させ、その政府報告書に基づいて審査を行なう政府報告制度【せいふほうこくせいど】、⊃邑⊂鯡鵑猟約国が、他の締約国が条約義務を守っていないことを申し立て、その通報に基づいて当事国間にあっせん、調停を行なう国家通報制度【こっかつうほうせいど】、8朕佑覆匹人権条約によって認められた権利や自由が締約国によって侵害された旨を通報し、その通報を検討することによって権利救済をはかる個人通報制度【こじんつうほうせいど】。

 政府報告制度を担っているのは、社会権規約委員会【しゃかいけんきやくいいんかい】、*自由権規約委員会【じゆうけんきやくいいんかい】、人種差別撤廃委員会【じんしゅさべつてっぱいいいんかい】、女性差別撤廃委員会【じょせいさべつてっぱいいいんかい】、拷問禁止委員会【ごうもんきんしいいんかい】、子どもの権利委員会【こどものけんりいいんかい】、アパルトヘイト委員会【あぱるとへいといいんかい】であり、そのうち国家通報制度、個人通報制度の任務も負っているのは、自由権規約委員会、人種差別撤廃委員会、拷問禁止委員会である。ただし国家通報制度は外交上の配慮からほとんど利用されることはなく、また締約国が個人通報制度の対象とされるのは、*人種差別撤廃条約と*拷問禁止条約では締約国が別個の宣言をした場合に限られ、自由権規約では第1選択議定書に加入しなければならない。日本は2000年3月現在いずれの機関の個人通報制度も受諾していない。

(中井伊都子)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:46 (1387d)