人身売買禁止条約【じんしんばいばいきんしじょうやく】 Convention for the Suppression of the Traffic in Persons and of the Exploitation of the Prostitution of Others

 公式名称(政府公定訳)は〈人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約(人身売買禁止条約)〉。1949年(昭和24)12月2日,国連第4回総会で採択され,翌年3月21日に署名に開放,51年7月25日に発効した。日本は58年4月11日国会承認,同年5月1日加入書寄託,7月30日,日本について効力を発生。条約発効から8年も遅れたのは,条約加入に備えた〈売春防止法【ばいしゅんぼうしほう】〉(1956.5.24公布,57.4.1施行)の制定が遅れたためである。

 条約は,売春目的の人身売買や売春からの搾取,売春施設経営,売春関連の資金融資,建物貸与などの処罰と公娼制度の廃止とを規定するが,処罰は締約各国にゆだねられ,これら犯罪の国際的な処罰規定はない。なお、条約・国内法ともに売買春者自身の処罰は規定しない。また、条約は、人身売買および売春の定義を欠くこと、条約履行を監視する報告制度を有さないこと、現代では人身売買の形態は多様化しており時代に即していないなど問題点も多い。99年(平成11)6月末現在の締約国数は72。

*売春・買春□資料編A-15

参考文献

  • 国際女性の地位協会編『女子差別撤廃条約注解』(尚学社,1992)
  • 国際女性法研究会編『国際女性条約・資料集』(東信堂,1993)
(小寺初世子)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:48 (1294d)