労働者災害補償保険法【ろうどうしゃさいがいほしょうほけんほう】

 1947年(昭和22)4月7日制定(法律50号)。業務上や通勤による労働者の負傷,疾病,障害または死亡に対して必要な保険給付を行ない,あわせて労働者の社会復帰の促進,当該労働者およびその遺族の援護,適正な労働条件の確保等をはかり,労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする法律。保険料は,保険の加入者である事業主の負担で,労働者の負担はない。労働者が労働災害【ろうどうさいがい】に遭った場合,その原因が使用者にあることが証明できなくても,業務上と認められれば,被災労働者や遺族は労災保険から各種の給付を受けることができる。保険給付としては,療養補償給付,休業補償給付,障害補償給付,遺族補償給付,葬祭料および傷病補償年金がある。

 被差別部落の有業者の就労状況をみると,技能工,採掘・製造・建設作業者および労務従事者がもっとも高いことから(総務庁<同和地区実態把握等調査>1993),労働災害に遭う危険性が高いことが想像できる。また特定の業種については、中小の自営業者、*一人親方、家族従業員、*家内労働者等の特別加入方式により加入が認められた者は、保険事故に際して、雇用労働者と同じ給付が行なわれることになっている。ことに同和地区企業の特別加入については、〈業種指定の適用拡大〉の要請もあって、再生資源取扱業を営む一人親方、〈有機溶剤及びその含有物を用いて行う作業であって、皮、合成皮革のグラブ及びミットの製造又は加工に従事する〉家内労働者についての加入範囲の拡大等が行なわれている。さらに各地で労働保険事務組合【ろうどうほけんじむくみあい】が組織され、同和地区企業の福祉の増進が図られている。

 最近では,*外国人労働者【がいこくじんろうどうしゃ】が危険な仕事に就き,事業主が労災申請しないために労災保険の適用が受けられない問題が生じている。

→*労働災害

(金 永子)

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Last-modified: 2015-12-03 (木) 21:09:57 (1387d)