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2008.05.28



イラストと読む 世界人権宣言


作成にあたって

 差別を撤廃し、人権を守ることが恒久平和を実現することに通じるという考え方を基本理念とした世界人権宣言が、1948年12月10、国連の第3回総会で採択されて今年で60周年を迎えます。

 この間、多くの人びとの努力によって、国際人権規約や人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約や子どもの権利条約など、国連だけでも三十に及ぶ条約が採択されてきたことに象徴される前進が見られます。

 日本においても、1946年、戦争放棄、主権在民、基本的人権の尊重、国際協調を基調とした新憲法が制定され、国際人権規約をはじめ12に及ぶ人権条約を締結するなど、前進がはかられてきています。

 しかしながら、内外の人権状況を直視したとき、「赤信号」がともっているといわねばなりません。世界では多くの国が内戦状況にあり、貧困や飢餓に苦しむ人びとが少なくなく、人身売買が深刻化してきています。

 日本でも、9年連続して自殺者が3万人を超えており、格差拡大社会がさらに拡がりをみせています。そして、部落差別や民族差別、女性や子ども、障害者や高齢者に対する差別や人権侵害が後を絶たない現状にあります。

 「知られない権利は守られない。」という格言がありますが、この言葉は人権の確立にとってきわめて重要です。60周年の節目の年に、改めて一人でも多くの皆様に世界人権宣言の前文と30カ条の条文をお読みいただき、その内容が守られているかどうかを検証するとともに、その実現のために取り組んでいただくことを願うものです。

2008年4月
世界人権宣言大阪連絡会議


目次


世界人権宣言 前文

第1条 みんな仲間だ

第2条 差別はいやだ

第3条 安心して暮す

第4条 奴隷はいやだ

第5条 拷問はやめろ

第6条 みんな人権をもっている

第7条 法律は平等だ

第8条 泣き寝入りはしない

第9条 簡単に捕まえないで

第10条 裁判は公正に

第11条 捕まっても罪があるとはかぎらない

第12条 ないしょの話

第13条 どこにでも住める

第14条 逃げるのも権利

第15条 どこの国がいい?

第16条 ふたりで決める

第17条 財産をもつ

第18条 考えるのは自由

第19条 言いたい、知りたい、伝えたい

第20条 集まる自由、集まらない自由

第21条 選ぶのはわたし

第22条 人間らしく生きる

第23条 安心して働けるように

第24条 大事な休み

第25条 幸せな生活

第26条 勉強したい?

第27条 楽しい暮らし

第28条 この宣言がめざす社会

第29条 権利と身勝手は違う

第30条 権利を奪う「権利」はない

参考 世界人権宣言 政府仮訳文

    世界人権宣言 英語オリジナル

画像の無断転載はご遠慮下さい。

世界人権宣言

2008年4月発行
イラストレーション 黒田征太郎 Copyright Seitaro Kuroda
目次及び宣言日本語訳 社団法人アムネスティ・インターナショナル日本/谷川俊太郎「世界人権宣言」金の星社発行より
前文日本語訳 「すべてのヒトは人だ」解放出版発行より
発行 世界人権宣言大阪連絡会議
〒556-0028 大阪市浪速区久保吉1-6-12
(社)部落解放・人権研究所内
電話:06-6568-7337 FAX:06-6568-0714