調査研究

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2007.07.03
部会・研究会活動
人権啓発推進リーダー養成のための実践調査等研究事業
(2006年度)
人権啓発推進リーダー養成のための実践調査等研究事業 報告書

第2章 調査結果の概要

第1節 部落解放・人権大学講座修了生の人権問題に関する意識状況

 本節の目的は、「部落解放・人権大学講座修了生の人権問題に関する意識調査」(解大修了生調査)と、2005年に大阪府により実施された「人権問題に関する府民意識調査」(2005年調査)の結果を比較し、解放大学の効果について検証することである。

 解大修了生調査は、2005年調査と同様の形式で「結婚観」「人権についての関心や意識」「同和問題に関する認識」「同和問題に関する学習と経験」「差別解消に対する意識・考え」について問うている。よって、比較のために、各表には2005年調査の結果を解大修了生調査の結果と共に記載している。

 ただし、解大修了生調査の回答者層には偏りがあり、2005年調査との比較には限界があるため(第1章参照)、参考のために、解大修了生の86.3%が該当する「公務員、教員」「民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)」の値と、2005年調査の「公務員、教員」「民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)」の値をそれぞれ併記している。結果は以下のとおり。

 なお、本調査結果において興味深いと思われた点を詳細に分析する作業は稿を改めることとし、本報告書ではそのベースとなる基礎的な分析を主に行う。

1 結婚観

(1)子どもの結婚相手の気になったこと、気になること

<1>子どもの有無

問9 自分の子の結婚相手を考える際、相手の人柄や性格以外で気になることについてお聞きします。

(1)あなたには、お子さんはいらっしゃいますか。(○は1つ)

表1 子どもの有無                (上段:人、下段:%)

回答者数 既婚の子がいる
(既婚の子と未婚の子両方がいる場合も含む)
未婚の子のみがいる 子はいない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
122
23.6
289
56.0
97
18.8
8
1.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
53
24.8
123
57.5
35
16.4
3
1.4
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
57
24.7
133
57.6
39
16.9
2
0.9
府全体
3675
100.0
1249
34.0
841
22.9
862
23.5
723
19.7
職業別 公務員、教員
148
100.0
29
19.6
60
40.5
45
30.4
14
9.5
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
47
14.0
109
32.4
134
39.9
46
13.7

子どもがいるとの回答は解放大学全体の79.6%で、そのうち「既婚の子がいる(既婚の子と未婚の子両方がいる場合も含む)」が23.6%となっている。

2005年調査の職業別と比較すると、解大修了生の「既婚の子がいる(既婚の子と未婚の子両方がいる場合も含む)」の値が高いが、これは解大修了生の年齢(多くが40~50代)が影響していると思われる。

<2>子どもの結婚相手の気になったこと、気になること

(問9で「既婚の子がいる」「未婚の子のみがいる」もしくは「子はいない」と答えた人に)
【既婚の子がいる】(2)実際に気になったことをお答えください。(○はいくつでも)
【未婚の子がいる、子はいない】(3)気になることを、子どもがいない方は子どもがいると想定してお答えください。(○はいくつでも)

(2)既婚の子がいる

表2 子どもの結婚相手を考える際、気になること(既婚の子がいる場合)   (上段:人、下段:%)

回答者数 相手の学歴 相手の経済力 相手の職業 相手の家柄 相手の国籍・民族 相手の家族に障害を持つ人がいるかどうか 相手の宗教 相手が同和地区出身者かどうか その他 とくに気にしない 無回答・不明
解放大学全体
122
100.0
11
9.0
57
46.7
30
24.6
4
3.3
3
2.5
4
3.3
7
5.7
2
1.6
11
9.0
50
41.0

職業別
公務員、教員
53
100.0
4
7.5
25
47.2
16
30.2
3
5.7
1
1.9
1
1.9

1
1.9
4
7.5
23
43.4

民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
57
100.0
6
10.5
27
47.4
14
24.6
1
1.8
1
1.8
3
5.3
6
10.5
1
1.8
7
12.3
21
36.8

府全体
1249
100.0
294
23.5
596
47.4
444
35.5
325
26.0
367
29.4
229
18.3
340
27.2
311
24.9
21
1.7
342
27.4
18
1.4
職業別
公務員、教員
29
100.0
4
13.8
7
24.1
7
24.1
3
10.3
3
10.3
1
3.4
4
13.8
3
10.3

18
62.1
1
3.4
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
47
100.0
13
27.7
23
48.9
14
29.8
12
25.5
12
25.5
6
12.8
11
23.4
10
21.3

14
29.8
2
4.3

既婚の子どもがいる人に、実際に気になったことをたずねたところ、解大修了生調査の解放大学全体では、「とくに気にしない」が41.0%と最も高く、次いで「相手の経済力」が46.7%、「相手の職業」が24.6%となっている。「相手の家柄」「相手の国籍・民族」「相手の家族に障害を持つ人がいるかどうか」「相手の宗教」「相手が同和地区出身者かどうか」の値は非常に低い。

これに対し、2005年調査の府全体では、高いものから「相手の経済力」が47.4%、「相手の職業」が35.5%、「相手の国籍・民族」29.4%となっている。

(3)未婚の子がいる、子はいない

表3 子どもの結婚相手を考える際、気になること(未婚の子がいる、子はいない場合) (上段:人、下段:%)
回答者数 相手の学歴 相手の経済力 相手の職業 相手の家柄 相手の国籍・民族 相手の家族に障害を持つ人がいるかどうか 相手の宗教 相手が同和地区出身者かどうか その他 とくに気にしない 無回答・不明
解放大学全体
386
100.0
50
13.0
209
54.1
99
25.6
12
3.1
41
10.6
15
3.9
57
14.8
7
1.8
62
16.1
127
32.9

職業別 公務員、教員
158
100.0
23
14.6
87
55.1
43
27.7
5
3.2
15
9.4
9
5.7
21
13.3
3
1.9
27
17.1
50
31.6

民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
172
100.0
24
13.9
97
56.4
47
27.3
5
2.9
18
10.5
4
2.3
26
15.1
3
1.7
23
13.4
57
33.1

府全体
1703
100.0
341
20.0
971
57.0
714
41.9
428
25.1
532
31.2
369
21.7
669
39.3
373
21.9
5
23.1
344
20.2
36
2.1
職業別 公務員、教員
105
100.0
23
21.9
51
48.6
40
38.1
20
19.0
19
18.1
12
11.4
31
29.5
12
11.4
4
3.8
30
28.6
1
1.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
243
100.0
58
23.9
148
60.9
112
46.1
66
27.2
73
30.0
43
17.7
104
42.8
49
20.2
7
2.9
46
18.9
5
2.1

他方、未婚の子どもがいる、もしくは子どもがいないと回答した人では、解放大学全体で、「相手の経済力」が54.1%で最も高く、次いで「とくに気にしない」が32.9%、「相手の職業」が25.6%となっている。

2005年調査を見ると、既婚の子どもがいると回答した人と比べ、未婚の子どもがいる、もしくは子どもはいないと回答した人の方が多くの項目で値が高くなっており、子どもが既婚か未婚(子はいない含む)かにより意識の違いが見られる。この傾向は解大修了生調査にも見られる。

また、解放大学全体の「相手が同和地区出身者かどうか」は1.8%と低いのに対し、「相手の国籍・民族」10.6%、「相手の宗教」14.8%の値は高い。この二項目は府全体でも高くなっており、人権啓発のプログラムを構成する際考慮すべき点といえよう。

2 人権についての関心や意識

(1)知り合いで差別問題の解消などに熱心に取り組んでいる人の有無

<1>知り合いで差別問題の解消などに熱心に取り組んでいる人の有無

問10 あなたの知り合いの中で、差別問題の解消や人権擁護に熱心に取り組んでいる人はいますか。(○は1つ)

表4 知り合いで差別問題の解消などに熱心に取り組んでいる人の有無  (上段:人、下段:%)

回答者数
いる
いない
無回答・
不明
解放大学全体
516
100.0
350
67.8
157
30.4
9
1.7
職業別
公務員、教員
214
100.0
145
67.8
66
30.8
3
1.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
157
68.0
69
29.9
5
2.1
府全体
3675
100.0
495
13.5
2863
77.9
317
8.6
職業別
公務員、教員
148
100.0
73
49.3
71
48.0
4
2.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
41
12.2
277
82.4
18
5.4

 知り合いの中で差別問題の解消や人権擁護に熱心に取り組んでいる人が「いる」と回答した人は、解放大学全体が67.8%、公務員、教員67.8%、民間企業・団体の勤め人(従業300人以上)68.0%である。

2005年調査の職業別で「いる」が最も高い公務員、教員49.3%と比べても、解大修了生調査の値は高い。これは、解大修了生が、解放大学の受講や職務を通じて差別問題の解消や人権擁護に熱心に取り組む人と出会う機会が多いからであろう。

<2>差別問題の解消などに取り組んでいる人との関係

 問10-1 それは誰ですか。(○はいくつでも)

表5 差別問題の解消などに取り組んでいる人との関係      (上段:人、下段:%)
回答者 家族 親戚 近所の人 友人 職場の人 学校の先生 府や市町村の職員 府内の市町村人権啓発住民組織や地域団体で活動している人など その他 無回答・不明
解放大学全体
350
100.0
18
3.5
10
1.9
11
2.1
96
18.6
200
38.8
65
12.6
97
18.8
105
20.3
39
7.6

職業別 公務員、教員
145
100.0
4
2.8
3
2.1
2
1.4
39
26.9
77
53.1
46
31.7
60
41.4
57
39.3
10
6.9

民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
157
100.0
8
5.1
5
3.2
4
2.5
34
21.7
96
61.1
10
6.4
26
16.6
32
20.4
25
15.9

府全体
495
100.0
61
12.3
44
8.9
51
10.9
145
29.3
104
21.0
120
24.2
79
16.0
129
26.1
18
3.6
2
0.4
職業別 公務員、教員
73
100.0
8
11.0
2
2.7
3
4.1
18
24.7
40
54.8
18
24.7
17
23.3
29
26.0
2
2.7
1
1.4
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
41
100.0
3
7.3

2
4.9
12
29.3
19
46.3
10
24.4
4
9.8
8
19.5
1
2.4

知り合いの中で差別問題の解消や人権擁護に熱心に取り組んでいる人が「いる」と回答した人に、その人との関係を聞いたところ、解放大学全体では、「職場の人」が38.8%で最も高く、次いで「府内の市町村人権啓発住民組織や地域団体で活動している人など」が20.3%、「府や市町村の職員」18.8%、「友人」18.6%となっている。

これに対し、府全体では、高いものから「友人」29.3%、「府内の市町村人権啓発住民組織や地域団体で活動している人など」26.1%、「学校の先生」24.2%となっている。

 解大修了生が、解放大学受講により自身の所属先や関連する組織が、人権に関する取り組みを行っていることを改めて認識したことがうかがえる。

3 同和問題に関する認識

(1)同和問題の認知状況

<1>同和問題の認知状況

問12  あなたは、日本の社会に、同和問題や部落問題などと呼ばれている差別の問題があることを知っていますか。(○は1つ)

表6 同和問題の認知状況         (上段:人、下段:%)

回答者数
知っている
知らない
無回答・
不明
解放大学全体
516
100.0
515
99.8

1
0.2
職業別
公務員、教員
214
100.0
214
100.0


民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
230
99.6
1
0.4

府全体
3675
100.0
3424
93.2
187
5.1
64
1.7
職業別
公務員、教員
148
100.0
148
100.0


民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
322
95.8
10
3.0
4
1.2

<2>差別の問題をはじめて知ったきっかけ

(問12で「知っている」と答えた人に)

問12-1 そのことをはじめて知ったのはどういうことからですか。(○は1つ)

表7 差別の問題をはじめて知ったきっかけ(上段:人、下段:%)
回答者数 父母や家族から聞いた 近所の人から聞いた 学校の友達から聞いた 職場の人から聞いた 学校時の授業で教わった 講演会、研修会などで聞いた 府県、市町村の広報誌で読んだ テレビ、映画、新聞、雑誌、書籍などで知った 近くに「同和地区」があった その他 おぼえていない 無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
182
35.3
10
1.9
33
6.4
42
8.2
124
24.1
43
8.3
2
0.4
9
1.7
29
5.6
20
3.8
18
3.5
3
0.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
87
40.7
4
1.9
19
8.9
14
6.5
55
25.7
8
3.7

4
1.9
12
5.6
4
1.9
6
2.8
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
230
100.0
73
31.7
5
2.2
11
4.8
23
10.0
56
24.3
29
12.6
1
0.4
4
1.7
10
4.3
10
4.3
7
3.0
1
0.4
府全体
3424
100.0
610
17.8
100
2.9
95
2.8
107
3.1
797
23.3
48
1.4
52
1.5
172
5.0
227
6.6
35
1.0
134
3.9
32
0.9
職業別 公務員、教員
148
100.0
20
13.5
3
2.0
4
2.7
14
9.5
48
32.4
4
2.7

4
2.7
7
4.7
3
2.0
8
5.4
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
322
100.0
46
14.3
4
1.2
6
1.9
12
3.7
128
39.8
7
2.2
6
1.9
10
3.1
11
3.4
2
0.6
10
3.1
2
0.6

差別の問題を知っていると回答した人に、それをはじめて知ったきっかけについてたずねたところ、解放大学全体では、「父母や家族から聞いた」が35.3%と最も高く、次いで、「学校の授業で教わった」が24.1%となっている。

 これに対し、府全体では、「学校の授業で教わった」が23.3%と最も高く、次いで、17.8%が「父母や家族から聞いた」と回答している。

この結果には、2005年調査では年齢の偏りが少なく若い世代の回答者も含まれているのに対し、解大修了生調査の回答者の年齢は、学校において同和教育を受けていない世代である「50~59歳」が50.1%と約半数を占めていることが影響していると思われる。

(2)同和地区という言葉のイメージ

(問12で「知っている」と答えた人に)

問13 あなたは同和地区(被差別部落)という言葉を聞いたとき、どのような感じを持ちますか。(1)~(6)の語句のすべてについて、あなたの感じやイメージにいちばん近いところに、あまり深く考えずに、頭にうかんだ感じを気軽にお答えください。(○はそれぞれ1つ)

表8 同和地区という言葉を聞いたときのイメージ
<解大修了生調査>                       (上段:人、下段:%)
解放大学全体 非常にAに近い ややAに近い どちらともいえない ややBに近い 非常にBに近い 無回答・不明 Aに近い Bに近い 平均スコア
(1)A.上品な/
B.下品な
515
100.0
1
0.2
2
0.4
349
67.8
137
26.6
21
4.1
5
1.0
3
0.6
158
30.7

2.63
(2)A.やさしい/
B.こわい
515
100.0
14
2.7
65
12.6
297
57.7
113
21.9
22
4.3
4
0.8
79
15.3
135
26.2

2.85
(3)A.清潔な/
B.不潔な
515
100.0
2
0.2
23
4.5
349
67.8
124
24.1
12
2.3
5
1.0
25
4.7
136
26.4

2.95
(4)A.進んでいる/
B.遅れている
515
100.0
9
1.7
28
5.4
324
62.9
132
25.6
17
3.3
5
1.0
37
7.1
149
28.9

2.74
(5)A.豊かな/
B.貧しい
515
100.0
2
0.4
15
2.9
273
53.0
196
38.1
26
5.0
3
0.6
17
3.3
222
43.1

2.54
(6)A.働きもの/
B.なまけもの
515
100.0
8
1.6
84
16.3
376
73.0
42
8.2
3
0.6
2
0.4
92
17.9
45
8.8

3.09

<2005年調査>                        (上段:人、下段:%)
府全体 非常にAに近い ややAに近い どちらともいえない ややBに近い 非常にBに近い 無回答・不明 Aに近い Bに近い 平均スコア
(1)A.上品な
/B.下品な
3424
100.0
5
0.1
14
0.4
1694
49.5
1193
34.8
376
11.0
142
4.1
19
0.6
1569
45.8

2.41
(2)A.やさしい
/B.こわい
3424
100.0
12
0.4
77
2.2
1380
40.3
1323
38.6
511
14.9
121
3.5
89
2.6
1834
53.6

2.32
(3)A.清潔な
/B.不潔な
3424
100.0
14
0.4
42
1.2
1867
54.5
1067
31.2
293
8.6
141
4.1
56
1.6
1360
39.7

2.52
(4)A.進んでいる
/B.遅れている
3424
100.0
33
1.0
109
3.2
1950
57.0
916
26.8
257
7.5
159
4.6
142
4.1
1173
34.3

2.62
(5)A.豊かな
/B.貧しい
3424
100.0
97
2.8
234
6.8
1646
48.1
1039
30.3
269
7.9
139
4.1
331
9.7
1308
38.2

2.65
(6)A.働きもの
/B.なまけもの
3424
100.0
101
2.9
343
10.0
2335
68.2
355
10.4
152
4.4
138
4.0
444
13.0
507
14.8

2.97

注)平均スコアの算出方法
 調査結果を要約的にみるために、「非常にAに近い」に5点、「ややAに近い」に4点、「どちらともいえない」に3点、「ややBに近い」に2点、「Bに近い」に1点のスコアを与え、「無回答・不明」を除いて平均スコアを算出した。スコアが高いほど、プラス側のイメージが強く、低いほどマイナス側のイメージが強い傾向を表している。

差別の問題を知っていると回答した人に、同和地区という言葉から感じるイメージをたずねたところ、解大修了生調査、2005年調査のいずれも「どちらともいえない」の割合が最も高く、各項目の値は解大修了生調査の方が高くなっている。また、「ややBに近い」の値では、『(5)A.豊かな/B.貧しい』を除いて、解大修了生調査の方が低くなっている。平均スコアは、解大修了生調査が2005年調査をそれぞれ上回っている。

また、“Bに近い”(「非常にBに近い」と「ややBに近い」の合計)を見ると、2005年調査では『(1)A.上品な/B.下品な』で45.8%、『A.やさしい/B.こわい』で53.6%だが、解大修了生調査ではそれぞれ30.7%、26.2%であり、同和地区に対してネガティヴなイメージを持っている人の割合が低いことがうかがえる。他方、『A.豊かな/B.貧しい』では、“Bに近い”の値が解大修了生調査43.1%、2005年調査38.2%となっており、解大修了生調査が2005年調査の値を上回っている。これは、解放大学などで同和対策が行われてきた歴史的経緯を知ることによって、同和地区がおかれている状況をきちんと知った結果ではないかと推測される。

また、解大修了生調査の『(6)働きもの/なまけもの』の平均スコアは3.09であり、中間点(3点)を上回る結果となっている。

表9 同和地区という言葉を聞いたときのイメージ(項目別)

(1)A.上品な/B.下品な                (上段:人、下段:%)

回答者数 非常にAに近い ややAに近い どちらともいえない ややBに近い 非常にBに近い 無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
1
0.2
2
0.4
349
67.8
137
26.6
21
4.1
5
1.0
職業別 公務員、教員
214
100.0

1
0.5
158
73.8
44
20.6
9
4.2
2
0.9
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
230
100.0

 ―

144
62.6
75
32.6
11
4.8

府全体
3424
100.0
5
0.1
14
0.4
1694
49.5
1193
34.8
376
11.0
1424.1
職業別 公務員、教員
148
100.0
1
0.7
1
0.7
87
58.8
44
29.7
12
8.1
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
322
100.0


149
46.3
129
40.1
38
11.8
6
1.9

(2)A.やさしい/B.こわい                (上段:人、下段:%)

回答者数
非常にAに近い
ややAに近い
どちらともいえない
ややBに近い
非常にBに近い
無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
14
2.7
65
12.6
297
57.7
113
21.9
22
4.3
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
7
3.3
32
15.0
127
59.3
40
18.7
7
3.3
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
230
100.0
2
0.9
23
10.0
131
57.0
61
26.5
13
5.7

府全体
3424
100.0
12
0.4
77
2.2
1380
40.3
1323
38.6
511
14.9
121
3.5
職業別 公務員、教員
148
100.0
1
0.7
10
6.8
71
48.0
48
32.4
15
10.1
3
2.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
322
100.0

5
1.6
112
34.8
143
44.4
57
17.7
5
1.6

(3)A.清潔な/B.不潔な                  (上段:人、下段:%)
回答者数 非常にAに近い ややAに近い どちらともいえない ややBに近い 非常にBに近い 無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
2
0.2
23
4.5
349
67.8
124
24.1
12
2.3
5
1.0
職業別 公務員、教員
214
100.0

11
5.1
154
72.0
41
19.2
6
2.8
2
1.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
230
100.0

10
4.3
148
64.3
66
28.7
6
2.6

府全体
3424
100.0
14
0.4
42
1.2
1867
54.5
1067
31.2
293
8.6
141
4.1
職業別 公務員、教員
148
100.0
1
0.7
4
2.7
88
59.5
45
30.5
7
4.7
3
2.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
322
100.0

2
0.6
155
48.1
125
38.8
32
9.9
8
2.5

(4)A.進んでいる/B.遅れている             (上段:人、下段:%)
回答者数
非常にAに近い
ややAに近い
どちらともいえない
ややBに近い
非常にBに近い
無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
9
1.7
28
5.4
324
62.9
132
25.6
17
3.3
5
1.0
職業別 公務員、教員
214
100.0
6
2.8
7
3.3
145
67.8
46
21.5
9
4.2
1
0.5
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
230
100.0

20
8.7
137
59.6
66
28.7
7
3.0

府全体
3424
100.0
33
1.0
109
3.2
1950
57.0
916
7.5
257
7.5
159
4.6
職業別 公務員、教員
148
100.0
4
2.7
10
6.8
74
50.0
48
32.4
9
6.1
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
322
100.0
3
0.9
8
2.5
157
48.8
117
36.3
30
9.3
7
2.2

(5)A.豊かな/B.貧しい                  (上段:人、下段:%)
回答者数 非常にAに近い ややAに近い どちらともいえない ややBに近い 非常にBに近い 無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
2
0.4
15
3.0
273
53.0
196
38.1
26
5.0
3
0.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
2
0.9
6
2.8
129
60.3
67
31.3
9
4.2
1
0.5
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
230
100.0

7
3.0
106
46.1
102
44.3
15
6.5

府全体
3424
100.0
97
2.8
234
6.8
1646
48.1
1039
30.3
269
7.9
139
4.1
職業別 公務員、教員
148
100.0
3
2.0
7
4.7
60
40.5
63
42.6
12
8.1
3
2.1
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
322
100.0
9
2.8
23
7.1
115
35.7
130
40.4
39
12.1
6
1.9

(6)A.働きもの/B.なまけもの               (上段:人、下段:%)

回答者数 非常にAに近い ややAに近い どちらともいえない ややBに近い 非常にBに近い 無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
8
1.6
84
16.3
376
73.0
42
8.2
3
0.6
2
0.4
職業別 公務員、教員
214
100.0
2
0.9
40
18.7
155
72.4
15
7.0
1
0.5
1
0.5
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
230
100.0
3
1.3
34
14.8
175
76.1
18
7.8


府全体
3424
100.0
101
2.9
343
10.0
2335
68.2
355
10.4
152
4.4
138
4.0
職業別 公務員、教員
148
100.0
9
6.1
15
10.1
101
68.2
16
10.8
4
2.7
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
322
100.0
6
1.9
37
11.5
205
63.7
52
16.1
16
5.0
6
1.9

(3)同和問題の現状認識と将来展望

<1>結婚差別の現状認識

(問12で「知っている」と答えた人に)

問14  現在、同和地区の人たちは、結婚する際に反対されることがあると思いますか。(○は1つ)

表10 結婚差別の現状認識~同和地区の人は結婚に反対されることがあると思うか~ (上段:人、下段:%)

回答者数 しばしば反対されることがある たまに反対されることがある *しばしば、もしくはたまにの区分不明 反対されることは無い わからない 無回答・不明 反対されることがある
解放大学全体
515
100.0
202
39.2
268
52.0

6
1.2
35
6.8
4
0.8
470
91.3
職業別 公務員、教員
214
100.0
94
43.9
108
50.5

2
0.9
10
4.7

202
94.4
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
230
100.0
73
31.7
129
56.1

3
1.3
23
10.0
2
0.9
202
87.8
府全体
3424
100.0
851
24.9
1116
32.6
102
3.0
193
5.6
1034
30.2
128
3.7
2069
60.4
職業別 公務員、教員
148
100.0
47
31.8
55
37.2
4
2.7
3
2.0
10
6.8
29
19.6
102
68.9
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
322
100.0
92
28.6
115
35.7
9
2.8
18
5.6
9
2.8
79
24.5
107
33.2

 結婚については、“反対されることがある”(「しばしば反対されることがある」「たまに反対されることがある」「しばしば、もしくはたまにの区分不明」)と回答した人は、解放大学全体で91.3%、府全体で60.4%、「反対されることはない」と回答した人は、それぞれ1.2%、5.6%で、解大修了生調査の“反対されることがある”の割合が極めて高くなっている。これは、解放大学において同和問題と関連して結婚差別が起こっているということを学んでいるからだと思われる。また、府全体の「わからない」と「無回答・不明」の合計は33.9%であり、解放大学全体の7.6%と比べ高くなっている。


<2>結婚差別の解決に向けた将来展望

(問14で、同和地区の人たちは結婚する際に“反対されることがある”と答えた人に)

 問14-1 それは、近い将来、なくすことができると思いますか。(○は1つ)

表11 結婚差別の解決に向けた将来展望         (上段:人、下段:%)
回答者数 完全になくすことができる かなりなくすことができる なくすことは難しい 無回答・不明 なくすことができる
解放大学全体
469
100.0
49
10.4
351
74.8
66
14.1
3
0.6
400
85.3
職業別 公務員、教員
201
100.0
19
9.5
155
77.1
25
12.4
2
1.0
174
86.6
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
202
100.0
23
11.4
149
73.8
29
14.4
1
0.5
172
85.1
府全体
2069
100.0
140
6.8
1183
57.2
725
35.0
21
1.0
1323
63.9
職業別 公務員、教員
106
100.0
11
10.4
72
67.9
22
20.8
1
0.9
83
78.3
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
216
100.0
17
7.9
118
54.6
78
36.1
3
1.4
135
62.5

 “反対されることがある”と回答している人に、それは近い将来、なくすことができるかをたずねたところ、“なくすことができる”(「完全になくすことができる」「かなりなくすことができる」の合計)が、解放大学全体で85.3%、府全体で60.4%、「なくすことは難しい」と回答した人はそれぞれ14.1%、35.0%で、解大修了生調査の“なくすことができる”の割合は高くなっている。解大修了生は、解放大学受講を通じて同和問題と関連した結婚差別の存在や厳しさ、理不尽さを知った上で、85.3%の人が“なくすことができる”と答えており、興味深い。

 また、2005年調査の「なくすことは難しい」を職業別に見ると、民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)の値は36.1%と公務員、教員より高い。

<3>見下し意識の現状認識

(問12で「知っている」と答えた人に)

問15  現在、同和地区の人たちは、同和地区で生活をしているということだけで低く見られたり、悪く見られたりすることがあると思いますか。(○は1つ)

表12 見下し意識の現状認識~同和地区の人は低く見られたりすると思うか~(上段:人、下段:%)

回答者数 しばしばある たまにある しばしば、もしくはたまにの区分不明 そういうことはない わからない 無回答・不明 低く見られたりすることがある
解放大学全体 515
100.0
169
32.8
260
50.5

43
8.3
35
6.8
8
1.5
429
83.3
職業別 公務員、教員 214
100.0
75
35.0
108
50.5

20
9.3
9
4.2
2
1.0
183
85.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
230
100.0
63
27.4
129
56.1

19
8.3
15
6.5
4
1.7
192
83.5
府全体 3424
100.0
703
20.5
1131
33.0
80
2.3
478
14.0
908
26.5
124
3.6
1914
55.9
職業別 公務員、教員 148
100.0
49
33.1
48
32.4
3
2.0
18
12.2
26
17.6
4
2.7
100
67.6
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
322
100.0
83
25.8
120
37.3
8
2.5
42
13.0
58
18.0
11
3.4
211
65.5

 見下し意識については、同和地区で生活していることで“低く見られたりすることがある”(「しばしばある」「たまにある」「しばしばもしくはたまにの区分不明」の合計)という意見が、解放大学全体で83.3%、府全体で55.9%に対し、「そういうことはない」はそれぞれ8.3%、14.0%で、解大修了生調査の“低く見られたりすることがある”の割合が高くなっている。

府全体の「わからない」と「無回答・不明」の合計は30.1%であり、解放大学全体の8.3%と比べ高くなっている。


<4>見下し意識の解消に向けた将来展望

(問15で“低く見られたりすることがある”と答えた人に)

問15-1 それは、近い将来、なくすことができると思いますか。(○は1つ)

表13 見下し意識の解消に向けた将来展望         (上段:人、下段:%)
回答者数 完全になくすことができる かなりなくすことができる なくすことは難しい 無回答・不明 なくすことができる
解放大学全体
428
100.0
49
11.4
323
75.5
52
12.1
4
0.9
372
86.9
職業別 公務員、教員
182
100.0
20
11.0
140
76.9
21
11.5
1
0.5
160
87.9
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
192
100.0
23
12.0
146
76.0
21
10.9
2
1.0
169
88.0
府全体
1914
100.0
133
6.9
1082
56.5
678
35.4
21
1.1
1215
63.5
職業別 公務員、教員
100
100.0
17
17.0
58
58.0
24
24.0
1
1.0
7575.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
211
100.0
21
10.0
102
48.3
88
41.7

123
58.3

 “低く見られたりすることがある”と回答している人に、そのような見方を近い将来なくすことができるかをたずねたところ、“なくすことができる”(「完全になくすことができる」「かなりなくすことができる」の合計)が、解放大学全体で86.9%、府全体で63.5%、「なくすことは難しい」と回答した人はそれぞれ12.1%、35.4%で、解大修了生調査の“なくすことができる”の割合は高くなっている。

 また、2005年調査の「なくすことは難しい」を職業別に見ると、民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)の値は41.7%と公務員、教員より高い。

4 同和問題に関する学習と経験

(1)   同和問題についての学習経験

問16  あなたは、学校、職場及び地域で、同和問題についての学習をしたことがありますか。(○はいくつでも)

表14 同和問題についての学習経験                (上段:人、下段:%)

回答者数 小学校で受け 中学校で受けた 高校で受けた 大学で受けた 市民対象の講座などで受けた 職場の研修で受けた PTAや民間団体が主催する研修で受けた その他 はっきりおぼえていない 受けたことはない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
149
28.9
159
30.8
99
19.2
65
12.6
151
29.3
464
89.9
144
27.9
23
4.5
10
1.9
4
0.8

職業別 公務員、教員
214
100.0
60
28.0
70
32.7
46
21.5
41
19.2
58
27.1
200
93.5
63
29.4
9
4.2
4
1.9


民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
66
28.6
65
28.1
40
17.3
14
6.1
69
29.9
210
90.9
62
26.8
8
3.5
5
2.2
2
0.9

府全体
3675
100.0
1153
31.4
1009
27.5
427
11.6
128
3.5
173
4.7
452
12.3
246
6.7
38
1.0
548
14.9
948
25.8
121
3.3
職業別 公務員、教員
148
100.0
60
40.5
67
45.3
33
22.3
31
20.9
9
6.1
89
60.1
10
6.8
3
2.0
5
3.4
8
5.4
4
2.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
178
53.0
134
39.9
68
20.2
21
6.3
7
2.1
86
25.6
12
3.6
2
0.6
36
10.7
40
11.9
5
1.5

 同和問題について何らかの学習経験のある人(「はっきりおぼえていない」「受けたことはない」「無回答・不明」を除いた割合)は、解放大学全体で97.3%、府全体で56.0%である。

学習経験について解大修了生調査を職業別に見ると、「職場の研修で受けた」の値は公務員、教員で93.5%、民間企業・団体の勤め人(従業員300人以上)で90.9%と非常に高く、「小学校で受けた」「中学校で受けた」「市民対象の講座などで受けた」「PTAや民間団体が主催する研修で受けた」はそれぞれ3割前後となっている。ここには、問12-1でも見られたように、学校において同和教育を受けていない世代である50代が解大修了生の半数を占めることが影響していると思われる。また、「職場の研修」「市民対象の講座」「PTAや民間団体が主催する研修」は成人後に受けることが多いと考えられることから、解放大学修了生は成人後に同和問題について学習した経験を比較的多く有するということができる。

これに対し、2005年調査を職業別に見ると、「小学校で受けた」「中学校で受けた」は4割~5割と高い。また、「職場の研修で受けた」の値は公務員、教員で60.1%、民間企業・団体の勤め人(従業員300人以上)で25.6%であるが、「市民対象の講座などで受けた」「PTAや民間団体が主催する研修で受けた」は解大修了生調査と比べ低い値となっている。

(2)差別的情報・反差別的情報を聞いた経験

<1>「同和地区の人はこわい」という話を聞いた経験

問17 あなたは「同和地区の人はこわい」というような話をきいたことがありますか。(○は1つ)

表15 「同和地区の人はこわい」という話を聞いた経験(上段:人、下段:%)
回答者数 ある ない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
421
81.6
94
18.2
1
0.2
職業別 公務員、教員
214
100.0
176
82.2
38
17.6

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
185
80.1
46
19.9

府全体
3675
100.0
2231
60.7
1315
35.8
129
3.5
職業別 公務員、教員
148
100.0
90
60.8
53
35.8
5
3.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
208
61.9
119
35.4
9
2.7

 

 「同和地区の人はこわい」という話を聞いた経験のある人は、解放大学全体で81.6%、府全体で60.7%であるのに対し、「ない」はそれぞれ18.2%、35.8%となっている。

同和問題について学習経験がある人の割合が高い解放大学修了生は、「同和地区の人はこわい」というネガティヴ・イメージについても多くの人が認識しているという結果となっている。

<2>「同和地区の人はこわい」という話を聞いた人との関係

(問17で「同和地区の人はこわい」という話をきいたことが「ある」と答えた人に)

 問17-1 それは誰からですか。(○はいくつでも)

表16 「同和地区の人はこわい」という話を聞いた人との関係(上段:人、下段:%)

回答者数 家族 親戚 近所の人 友人 職場の人 学校の先生 府や市町村の職員 知らない人 その他 無回答・不明
解放大学全体 421
100.0
162
38.5
63
15.0
84
20.0
165
39.2
109
25.9
5
1.2
11
2.6
35
8.3
36
8.6

職業別 公務員、教員 176
100.0
77
43.8
31
17.6
33
18.8
65
35.1
39
22.2
1
0.6
7
4.0
23
13.1
13
7.4

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
185
100.0
71
38.4
27
14.6
34
18.4
70
37.8
59
31.9
2
1.1
4
2.2
6
3.2
14
7.6

府全体 2231
100.0
783
35.1
322
14.4
680
30.5
906
40.6
492
22.1
44
2.0
27
1.2
201
9.0
107
4.8
19
0.9
職業別 公務員、教員 90
100.0
19
21.1
11
12.2
25
27.8
34
37.8
25
27.8
1
1.1
3
3.3
9
10.0
2
2.2

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
208
100.0
85
40.9
30
14.4
40
19.2
93
44.7
49
23.6
8
3.8
1
0.5
15
7.2
15
7.2
2
1.0

 「同和地区の人はこわい」という話を聞いた経験のある人に、その話を聞いた人との関係をたずねると、解放大学全体では、「友人」が39.2%と最も高くなっており、次いで、「家族」38.5%、「職場の人」25.9%の順となっている。

これに対し、府全体では、高い順に「友人」が40.6%、「家族」35.1%、「近所の人」30.5%となっている。


<3>「同和地区の人はこわい」という話を聞いたときの感想

(問17で「同和地区の人はこわい」という話を聞いたことが「ある」と答えた人に)

 問17-2  その話を聞いたとき、どう感じましたか。(○は1つ)

表17 「同和地区の人はこわい」という話を聞いたときの感想(上段:人、下段:%)

回答者数 そのとおりと思った そういう見方もあるのかと思った 反発・疑問を感じた とくに何も思わなかった 無回答・不明
解放大学全体
515
100.0
17
3.3
221
42.9
121
23.5
60
11.7
96
18.6
職業別 公務員、教員
213
100.0
5
2.3
92
43.2
53
24.9
24
11.3
39
18.3
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
9
3.9
102
44.2
44
19.0
31
13.4
45
19.5
府全体
2231
100.0
273
12.2
1395
62.5
274
12.3
267
12.0
22
1.0
職業別 公務員、教員
90
100.0
8
8.9
51
56.7
22
24.4
8
8.9
1
1.1
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
208
100.0
30
14.4
125
60.1
28
13.5
24
11.5
1
0.5

 「同和地区の人はこわい」という話を聞いたときの感想として、解放大学全体では「そのとおりと思った」が3.3%、「そういう見方もあるのかと思った」42.9%、「反発・疑問を感じた」23.5%であったのに対し、府全体では「そのとおりと思った」が12.2%、「そういう見方もあるのかと思った」62.5%、「反発・疑問を感じた」12.3%となっている。

府全体と比較すると、解放大学修了生調査の方が「そのとおりと思った」「そういう見方もあるのかと思った」の合計が46.2%であり、「同和地区の人はこわい」という言説を疑問を感じずに受け入れているわけではないといえるが、この値は決して低いものではない。さらに、解大修了生調査の「無回答・不明」の値も18.6%と高い。

また、2005年調査の公務員・教員「反発・疑問を感じた」の値は24.4%と高く、解大修了生の公務員、教員の値との差はほとんどない。


<4>同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いた経験

問18 あなたは、同和対策がやりすぎであったとか、不公平だ、というような話を聞いたことがありますか。(○は1つ)

表18 同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いた経験(上段:人、下段:%)
回答者数 ある ない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
441
85.5
73
14.1
2
0.4
職業別 公務員、教員
214
100.0
198
92.5
16
7.5

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
180
77.9
50
21.6
1
0.4
府全体
3675
100.0
1757
47.8
1745
47.5
173
4.7
職業別 公務員、教員
148
100.0
93
62.8
52
35.1
3
2.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
159
47.3
169
50.3
8
2.3

同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いた経験が「ある」と回答した人は解放大学全体で85.5%であるのに対し、「ない」と回答した人は14.1%である。

これに対し、府全体では、「ある」が47.8%、「ない」が47.5%であり、2005年調査で「ある」が最も高い公務員、教員62.8%と比較しても、解大修了生がこの言説を知っている割合は高い。同和問題について学習経験がある人の割合が高い解放大学修了生は、「同和対策がやりすぎ・不公平」というネガティヴなメッセージについても多くの人が認識しているといえる。

<5>同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いた人との関係

(問18で同和対策がやりすぎ・不公平だ、という話を聞いたことが「ある」と答えた人に)

問18-1 それは誰からですか。(○はいくつでも)

表19 同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いた人との関係    (上段:人、下段:%)
回答者数 家族 親戚 近所の人 友人 職場の人 学校の先生 府や市町村の職員 知らない人 その他 無回答・不明
解放大学全体
441
100.0
66
15.0
50
11.3
77
17.5
137
31.1
190
43.1
5
1.1
26
5.9
61
13.8
84
19.0
――
職業別 公務員、教員
198
100.0
34
17.2
27
13.6
39
19.7
61
30.1
84
42.4
3
1.5
20
10.1
29
14.6
38
19.2

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
180
100.0
25
13.9
21
11.7
24
13.3
57
31.7
85
47.2

3
1.9
18
10.0
29
16.1

府全体
1757
100.0
372
21.2
168
9.6
501
28.5
745
42.4
498
28.3
105
6.0
64
3.6
143
8.1
108
6.1
26
1.5
職業別 公務員、教員
93
100.0
17
18.3
6
6.5
14
15.1
33
35.5
45
48.4
5
5.4
7
7.5
5
5.4
10
10.8
1
1.1
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
159
100.0
37
23.3
14
8.8
29
18.2
60
37.7
56
35.2
17
10.7
1
0.6
11
6.9
14
8.8
1
0.6

 

同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いた経験のある人に、その話を聞いた人との関係をたずねたところ、解放大学全体では「職場の人」が43.1%と最も高くなっている。次いで、「友人」31.1%、「その他」19.0%、「近所の人」17.5%となっている。解大修了生調査の「その他」の値が比較的高いのは、解放大学の受講時にこの言説を聞いた人が、「その他」と回答したからではないかと思われる。

これに対し、府全体では、高い順に「友人」が42.4%、「近所の人」28.5%、「職場の人」28.3%、「家族」21.2%となっている。これにより、友人や近所同士で、あるいは職場や家庭において、「同和対策がやりすぎだ」という会話が交わされていることが想像される。

<6>同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いたときの感想

(問18で同和対策がやりすぎ・不公平だ、という話を聞いたことが「ある」と答えた人に)

問18-2 その話を聞いたとき、どう感じましたか。(○は1つ)

表20 同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いたときの感想(上段:人、下段:%)
回答者数 そのとおりと思った そういう見方もあるのかと思った 反発・疑問を感じた とくに何も思わなかった 無回答・不明
解放大学全体
441
100.0
30
6.8
314
71.2
86
19.5
10
2.3
1
0.2
職業別 公務員、教員
198
100.0
16
8.1
143
72.2
36
18.2
2
1.0
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
180
100.0
11
6.1
134
74.4
29
16.1
6
3.3

府全体
1757
100.0
551
31.4
904
51.5
173
9.8
96
5.5
33
1.9
職業別 公務員、教員
93
100.0
20
21.5
53
57.0
19
20.4
1
1.1

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
159
100.0
66
41.5
76
47.8
7
4.4
7
4.4
3
1.9

 同和対策がやりすぎ・不公平という話を聞いたときの感想を見ると、解放大学全体では、「そのとおりと思った」が6.8%、「そういう見方もあるのかと思った」71.2%、「反発・疑問を感じた」19.5%であったのに対し、府全体では、「そのとおりと思った」31.4%、「そういう見方もあるのかと思った」51.5%、「反発・疑問を感じた」9.8%となっている。

2005年調査と比較すると、解大修了生調査の「そのとおりと思った」の値は低いのだが、「そういう見方もあるのかと思った」は7割を超えている。「そういう見方もあるのかと思った」という言葉の意味合いは様々であろうが、解放大学をはじめ人権教育・人権啓発の場面にてこの問いを考える機会を作っていくことは必要だと思われる。

他方、2005年調査の公務員・教員を見ると、「そのとおりと思った」が21.5%と高い半面、「反発・疑問を感じた」の値も20.4%と高く、解大修了生の公務員・教員の18.2%より高くなっている。

5 同和地区に対する忌避的意識・態度

(1)同和地区に住む人とのつきあいの状況

<1>同和地区に住む人とのつきあいの有無

問19 あなたご自身、同和地区に住んでいる人とつきあいはありますか。(○は1つ)

表21 同和地区に住む人とのつきあいの有無(上段:人、下段:%)
回答者数 ある ない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
313
60.7
195
37.8
8
1.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
154
72.0
59
27.6
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
104
45.0
120
51.9
7
3.0
府全体
3675
100.0
860
23.4
2600
70.7
215
5.9
職業別 公務員、教員
148
100.0
61
41.2
82
55.4
5
3.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
63
18.8
262
78.0
11
3.3

同和地区に住む人とつきあいが「ある」と回答している人は、解放大学全体で60.7%、公務員、教員72.0%、民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)45.0%である。この要因として、解大修了生が解放大学を通じて同和地区に住む人と出会う機会を持っていることが考えられよう。

2005年調査では、府全体が23.4%、公務員、教員41.2%、民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)18.8%となっている。2005年調査の公務員、教員の値は比較的高い。

<2>同和地区に住む人とのつきあいの程度

(問19で同和地区に住んでいる人とつきあいが「ある」と答えた人に)

問19-1  その方とのつきあいは、どの程度ありますか。(○はいくつでも)

表22 同和地区に住む人とのつきあいの程度            (上段:人、下段:%)
回答者数 近所づきあいをしている 福祉や子どもの教育のことなどで、地域での取組みを一緒にしている(したことがある) 自治会、女性会(婦人会)、PTAなどのメンバーとしてつきあっている 同じ職場で働いているなど、仕事の関係でつきあっている 民謡、民踊、囲碁、将棋、料理など、趣味の会や講習会などで一緒に習っている 盆踊りやまつり、スポーツなどを一緒にしている 学校時代からつきあっている友人である その他 無回答・不明
解放大学全体
313
100.0
27
8.6
47
15.0
20
6.4
214
68.4
7
2.2
48
15.3
66
21.1
55
17.6

職業別 公務員、教員
154
100.0
8
5.2
27
17.5
9
5.8
117
76.0
6
3.9
21
13.6
26
16.9
23
14.9

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
104
100.0
5
4.8
6
5.8
4
3.8
63
60.6

10
9.6
22
21.2
25
24.0

府全体
860
100.0
172
20.0
89
10.3
61
7.1
301
35.0
40
4.7
101
11.7
307
35.7
99
11.5
11
1.3
職業別 公務員、教員
61
100.0
11
18.0
14
23.0
6
9.8
40
65.6
2
3.3
12
19.7
19
31.1
4
6.6

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
63
100.0
6
9.5
3
4.8
3
4.8
25
39.7
2
3.2
7
11.1
31
49.2
7
11.1

 同和地区に住む人とつきあいがあると回答した人に、つきあいの程度をたずねたところ、解放大学全体では、「同じ職場で働いているなど、仕事の関係でつきあっている」が68.4%と最も高く、次いで、「学生時代からつきあっている友人である」が21.1%、「その他」17.6%となっている。「その他」は、解放大学を通じたつきあいを示しているのではないかと思われる。

また、解大修了生調査の公務員、教員では、上記の3つに加え、「福祉や子どもの教育のことなどで、地域での取組みを一緒にしている(したことがある)」17.5%、「盆踊りやまつり、スポーツなどを一緒にしている」13.6%も比較的高い。

これに対し、府全体では、「学生時代からつきあっている友人である」が最も高く35.7%、次いで、「同じ職場で働いているなど、仕事の関係でつきあっている」が35.0%、「近所づきあいをしている」20.0%となっている。

また、2005年調査の公務員、教員では、上記の3つに加え、「福祉や子どもの教育のことなどで、地域での取組みを一緒にしている(したことがある)」23.0%、「盆踊りやまつり、スポーツなどを一緒にしている」19.7%も高く、解大修了生調査の公務員、教員の同項目より高くなっている。両調査とも、公務員、教員が地域を場として同和地区に住む人とつきあう程度が高いという結果が出ている。

また、両調査とも、民間企業・団体の勤め人(従業員300人以上)では、「同じ職場で働いているなど、仕事の関係でつきあっている」「学生時代からつきあっている友人である」(解大修了生調査では「その他」も)で高くなっており、これらの人々が地域で同和地区に住む人とつきあう程度は公務員、教員と比べ低いようだ。

(2)住宅を選ぶ際の忌避意識

問20 もし、あなたが、家を購入したり、マンションを借りたりするなど住宅を選ぶ際に、同和地区や同じ小学校区にある物件は避けることがありますか。(○は1つ)

表23 住宅を選ぶ際の忌避意識                 (上段:人、下段:%)

回答者数 同和地区や同じ小学校区にある物件は避けると思う 同和地区の物件は避けるが、同じ小学校区にある物件は避けないと思う いずれにあってもこだわらない わからない 無回答・不明 避ける
解放大学全体
516
100.0
21
4.1
42
8.1
322
62.4
126
24.4
5
1.0
63
12.2
職業別 公務員、教員
214
100.0
13
6.1
16
7.5
133
77.6
50
23.4
2
0.9
29
13.6
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
8
3.5
20
8.7
141
61.0
59
25.5
3
1.3
28
12.2
府全体
3675
100.0
999
27.2
595
16.2
764
20.8
1180
32.1
137
3.7
1594
43.4
職業別 公務員、教員
148
100.0
28
18.9
18
16.9
55
37.2
43
29.1
4
2.7
46
35.8
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
105
31.3
64
19.0
66
19.6
93
27.7
8
2.4
169
50.3

 家を購入したり、マンションを借りたりするなど住宅を選ぶ際、解放大学全体では、4.1%が「同和地区や同じ小学校区にある物件は避けると思う」と回答し、8.1%が「同和地区の物件は避けるが、同じ小学校区の物件は避けないと思う」と回答、これらを合計した“避ける”は12.2%となっている。「いずれにあってもこだわらない」は62.4%となっている。

 府全体では、27.2%が「同和地区や同じ小学校区にある物件は避けると思う」と回答し、16.2%が「同和地区の物件は避けるが、同じ小学校区の物件は避けないと思う」と回答、これらを合計した“避ける”は43.4%となっている。「いずれにあってもこだわらない」は20.8%となっている。

2005年調査と比べ解大修了生調査では、問14、15、17、18の結果からわかるように、同和地区や同和問題に関するネガティヴなイメージの存在を認識している人が多く、その上で、同和地区を避ける人の割合が低くなっている。

2005年調査において、企業や行政などの職場で同和問題研修を受けたことがある人の忌避意識は低いという指摘がなされているが(大阪府土地差別問題研究会啓発WG奥田均近畿大学教授報告(2006年7月19日))、人権についての研修を受ける機会が多いと考えられる公務員・教員を比較しても、解大修了生の住宅を選ぶ際の忌避意識は低いといえる。

だが、「わからない」と回答している人も、解放大学全体で24.4%、府全体で32.1%おり、この問いに対する態度表明を留保している人の割合は少なくないと見られる。

(3)差別的発言に対する態度

問23  学校や職場、日常生活の中で、誰かが同和地区の人に対する差別的な発言をしたとき、あなたはどういった態度をとりますか。または、とると思いますか。(○は1つ)

表24 差別的発言に対する態度                  (上段:人、下段:%)

回答者数 差別的な発言があったことを指摘して、差別について話し合う(と思う) おもて向きは話を合わせるが、何とか差別はいけないことを伝える(と思う) おもて向きは話を合わせ、自分も差別的な言葉を口にしてしまう(と思う) ほかの話題に変えるよう努力する(と思う) 何もせずに黙っている(と思う) その他 不明・無回答
解放大学全体
516
100.0
340
65.9
143
27.7

14
2.7
3
0.6
14
2.7
2
0.4
職業別 公務員、教員
214
100.0
134
62.6
66
30.8

6
2.8
2
0.9
5
2.3
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
166
71.9
55
23.8

3
1.3
1
0.4
6
2.6

府全体
3675
100.0
538
14.6
1171
31.9
108
2.9
669
18.2
837
22.8
115
3.1
237
6.4
職業別 公務員、教員
148
100.0
57
38.5
53
35.8
1
0.7
18
12.2
14
9.5
2
1.4
3
2.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
60
17.9
112
33.3
10
3.0
56
16.7
76
22.6
19
5.7
3
0.9

 学校や職場、日常生活の中で、誰かが同和地区の人に対する差別的な発言をしたときの態度は、解放大学全体では、65.9%の人が「差別的な発言があったことを指摘して差別について話し合う(と思う)」と回答している。次いで、「おもて向きは話をあわせるが何とか差別はいけないことを伝える(と思う)」と回答している人が27.7%であり、この二つの回答で93.6%を占めている。「おもて向きは話を合わせ自分も差別的な言葉を口にしてしまう(と思う)」は0%であった。

 府全体では、「おもて向きは話をあわせるが何とか差別はいけないことを伝える(と思う)」と回答した人が最も多く31.9%、次いで、「何もせずに黙っている(と思う)」が22.8%、「ほかの話題に変えるよう努力する(と思う)」が18.2%となっており、解大修了生調査と2005年調査では、かなり異なる傾向が出ている。しかし、2005年調査の公務員、教員では「差別的な発言があったことを指摘して差別について話し合う(と思う)」が38.5%で他の回答より高くなっており、この層の意識の高さがうかがえる。

6 差別解消に対する意識・考え

(1)「差別」に対する考え

問11 一般的に「差別」というものについて、あなたはどのようなお考えをお持ちですか。次にあげる(1)~(11)のすべてについてお答えください。あまり深く考えず、頭に浮かんだことを気軽にお答えください。(○はそれぞれ1つ)

表25 「差別」に対する考え
<解大修了生調査>                        (上段:人、下段:%)
解放大学全体 賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 わからない 無回答・不明 賛成 反対 平均スコア
(1)差別は人間として最も恥ずべき行為の一つである
516
100.0
429
83.1
71
13.8
3
0.6
1
0.2
7
1.4
5
1.0
500
96.9
4
0.8

4.76
(2)差別は世の中に必要なこともある
516
100.0
5
1.0
23
4.5
45
8.7
419
81.2
21
4.1
3
0.6
28
5.5
464
89.9

1.34
(3)あらゆる差別をなくすために、行政は努力する必要がある
516
100.0
376
72.9
121
23.4
2
0.4
1
0.2
10
1.9
6
1.2
497
96.3
3
0.6

4.65
(4)差別は法律で禁止する必要がある
516
100.0
261
50.6
154
29.8
29
5.6
17
3.3
49
9.5
6
1.2
415
80.4
46
8.9

4.15
(5)差別の原因には、差別される側の人にも問題があることも多い
516
100.0
8
1.6
64
12.4
140
27.1
259
50.2
40
7.8
5
1.0
72
14.0
399
77.3

1.85
(6)差別されている人は、まず、自分たちが世の中に受け入れられるよう努力することが必要だ
516
100.0
13
2.5
76
14.7
135
26.2
247
47.9
41
7.9
4
0.8
89
17.2
382
74.1

1.96
(7)差別だという訴えを、いちいち取り上げていたらきりがない
516
100.0
4
0.8
29
5.6
109
21.1
345
66.9
25
4.8
4
0.8
33
6.4
454
88.0

1.50
(8)差別される人の言葉をきちんと聞く必要がある
516
100.0
431
83.5
73
14.1
1
0.2
2
0.4
5
1.0
4
0.8
504
97.6
3
0.6

4.78
(9)差別を問題にすることによって、より問題が解決しにくくなる
516
100.0
6
1.2
12
2.3
93
18.0
374
72.5
27
5.2
4
0.8
18
3.5
467
90.5

1.39
(10)差別問題に無関心な人にも、差別問題についてきちんと理解してもらうことが必要である
516
100.0
430
83.3
74
14.3
3
0.6
4
0.8
1
0.2
4
0.8
504
97.6
7
1.4

4.77
(11)差別問題は、差別されている人の問題で、自分には関係がない
516
100.0
2
0.4

31
6.0
479
92.8
1
0.2
3
0.6
2
6.4
510
98.8

1.07


<2005年調査>
府全体 賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 わからない 無回答・不明 賛成 反対 平均スコア
(1)差別は人間として最も恥ずべき行為の一つである
3675
100.0
1686
45.9
1270
34.6
209
5.7
67
1.8
307
8.4
136
3.7
2956
80.4
276
7.5

4.21
(2)差別は世の中に必要なこともある
3675
100.0
145
3.9
549
14.9
719
19.6
1350
36.7
741
20.2
171
4.7
694
18.9
2069
56.3

2.26
(3)あらゆる差別をなくすために、行政は努力する必要がある
3675
100.0
1735
47.2
1143
31.1
132
3.6
61
1.7
450
12.2
154
4.2
2878
78.3
193
5.3

4.24
(4)差別は法律で禁止する必要がある
3675
100.0
1016
27.6
1044
28.4
325
8.8
203
5.5
935
25.4
152
4.1
2060
56.1
528
14.4

3.67
(5)差別の原因には、差別される側の人にも問題があることも多い
3675
100.0
476
13.0
1050
28.6
496
13.5
398
10.8
1088
29.6
167
4.5
1526
41.5
894
24.3

3.20
(6)差別されている人は、まず、自分たちが世の中に受け入れられるよう努力することが必要だ
3675
100.0
680
18.5
1204
32.8
428
11.6
304
8.3
894
24.3
165
4.5
1884
51.3
732
19.9

3.44
(7)差別だという訴えを、いちいち取り上げていたらきりがない
3675
100.0
442
12.0
800
21.8
740
20.1
650
17.7
873
23.8
170
4.6
1242
33.8
1390
37.8

2.90
(8)差別される人の言葉をきちんと聞く必要がある
3675
100.0
1519
41.3
1419
38.6
125
3.4
33
0.9
418
11.4
161
4.4
2938
79.9
158
4.3

4.21
(9)差別を問題にすることによって、より問題が解決しにくくなる
3675
100.0
430
11.7
798
21.7
558
15.2
516
14.0
1185
32.2
188
5.1
1228
33.4
1074
29.2

3.02
(10)差別問題に無関心な人にも、差別問題についてきちんと理解してもらうことが必要である
3675
100.0
1110
30.2
1296
35.3
234
6.4
100
2.7
758
20.6
177
4.8
2406
65.5
334
9.1

3.88
(11)差別問題は、差別されている人の問題で、自分には関係がない
3675
100.0
87
2.4
240
6.5
897
24.4
1412
38.4
871
23.7
168
4.6
327
8.9
2309
62.8

2.06

注)平均スコアの算出方法   「差別」に対する考え方を要約的に示すために、「賛成」に5点、「どちらかといえば賛成」に4点、「わからない」に3点、「どちらかといえば反対」に2点、「反対」に1点を与え、「無回答・不明」を除いて平均スコアを算出した。スコアが高いほど、当該意見に賛同する傾向が強いことを示している。

 解放大学全体を見ると、選択肢のうち積極的な意見について、“賛成”(「賛成」と「どちらかといえば賛成」の合計)が9割を超えたものは、高い順に『(8)差別される人の言葉をきちんと聞く必要がある』97.6%、『(10)差別問題に無関心な人にも、差別問題についてきちんと理解してもらうことが必要である』97.6%、『(1)差別は、人間として最も恥ずべき行為の一つである』96.9%、『(3)あらゆる差別をなくすために、行政は努力する必要がある』96.3%の4項目であった。

 また、選択肢のうち消極的な意見について、“反対”(「反対」と「どちらかといえば反対」の合計)が9割以上、あるいはほぼ9割に達したものは、高い順に『(11)差別問題は、差別されている人の問題で、自分には関係がない』98.8%、『(9)差別を問題にすることによって、より問題が解決しにくくなる』90.5%、『(2)差別は世の中に必要なこともある』89.9%、『(7)差別だという訴えを、いちいち取り上げていたらきりがない』88.0%であった。

平均スコアを見ると、4点を超える意見(『(1)差別は、人間として最も恥ずべき行為の一つである』『(3)あらゆる差別をなくすために、行政は努力する必要がある』『(4)差別は法律で禁止する必要がある』『(8)差別される人の言葉をきちんと聞く必要がある』『(10)差別問題に無関心な人にも、差別問題についてきちんと理解してもらうことが必要である』)と、1点台の意見(『(2)差別は世の中に必要なこともある』『(5)差別の原因には、差別される人の側に問題があることも多い』『(6)差別されている人は、まず、自分たちが世の中に受け入れられるよう努力することが必要だ』『(7)差別だという訴えを、いちいち取り上げていたらきりがない』『(9)差別を問題にすることによって、より問題が解決しにくくなる』)とにはっきりわかれている。

他方、府全体を見てみると、解放大学全体で“反対”が多かった項目(『(2)差別は世の中に必要なこともある』『(5)差別の原因には、差別される人の側に問題があることも多い』『(6)差別されている人は、まず、自分たちが世の中に受け入れられるよう努力することが必要だ』『(7)差別だという訴えを、いちいち取り上げていたらきりがない』『(9)差別を問題にすることによって、より問題が解決しにくくなる』)で“賛成”の値がそれぞれ18.9%、41.5%、51.3%、33.8%、33.4%と高くなっている。これらは「被差別者責任論」と呼ばれる考え方であり、解放大学全体と府全体では、差別問題に対する意識・考えに大きな違いがあることがわかる。

表26 「差別」に対する考え(項目別)

(1)差別は、人間として最も恥ずべき行為の一つである   (上段:人、下段:%)
回答者数 賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 わからない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
429
83.0
71
13.8
3
0.6
1
0.2
7
1.4
5
1.0
職業別 公務員、教員
214
100.0
178
83.2
29
13.6
2
0.9
0
0.0
3
1.4
2
0.9
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231100.0
192
83.1
32
13.9
1
0.4
1
0.4
2
0.9
3
1.3
府全体
3675
100.0
1686
45.9
1270
34.6
209
5.7
67
1.8
307
8.4
136
3.7
職業別 公務員、教員
148
100.0
92
62.2
43
29.1
1
0.7
4
2.7
7
4.7
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336100.0
256
46.4
129
38.4
18
5.4
3
0.9
21
6.3
9
2.7

(2)差別は世の中に必要なこともある             (上段:人、下段:%)
回答者数 賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 わからない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
5
1.0
23
4.5
45
8.7
419
81.1
21
4.1
3
0.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
2
0.9
9
4.2
16
7.5
180
84.1
6
2.8
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
1
0.4
11
4.8
21
9.1
187
81.0
9
3.9
2
0.9
府全体
3675
100.0
145
3.9
549
14.9
719
19.6
1350
36.7
741
20.2
171
4.7
職業別 公務員、教員
148
100.0
2
1.4
17
11.5
22
14.9
86
58.1
19
12.8
2
1.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
15
4.5
52
15.5
72
21.4
141
42.0
47
14.0
9
2.7

(3) あらゆる差別をなくすために、行政は努力をする必要がある (上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
376
72.9
121
23.4
2
0.4
1
0.2
10
1.9
6
1.2
職業別 公務員、教員
214
100.0
164
76.3
41
19.2
1
0.5
1
0.5
6
2.8
2
0.9
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
159
68.8
64
27.7
1
0.4

4
1.7
3
1.3
府全体
3675
100.0
1735
47.2
1143
31.1
132
3.6
61
1.7
450
12.2
154
4.2
職業別 公務員、教員
148
100.0
95
64.2
35
23.6
5
3.4
2
1.4
9
6.1
2
1.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
165
49.1
101
30.1
21
6.3
8
2.4
35
10.4
6
1.8

(4)差別は法律で禁止する必要がある             (上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・
不明
解放大学全体
516
100.0
261
50.6
154
29.8
29
5.6
17
3.3
49
9.5
6
1.2
職業別
公務員、教員
214
100.0
98
45.8
62
29.0
15
7.0
13
6.1
22
10.3
4
1.9
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
120
51.9
74
32.0
9
3.9
4
1.7
22
9.5
2
0.9
府全体
3675
100.0
1016
27.6
1044
28.4
325
8.8
203
5.5
935
25.4
152
4.1
職業別
公務員、教員
148
100.0
53
35.8
51
34.5
10
6.8
4
2.7
28
18.9
2
1.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
87
25.9
100
29.8
45
13.4
27
8.0
70
20.8
7
2.1

(5)差別の原因には、差別される人の側に問題があることも多い  (上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
8
1.6
64
12.4
140
27.1
259
50.2
40
7.8
5
1.0
職業別 公務員、教員
214
100.0
4
1.9
25
11.7
54
25.2
113
52.8
17
7.9
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
3
1.3
34
14.7
64
27.7
113
48.9
15
6.5
2
0.9
府全体
3675
100.0
476
13.0
1050
28.6
496
13.5
398
10.8
1088
29.6
167
4.5
職業別 公務員、教員
148
100.0
8
5.4
27
18.2
29
19.6
53
35.8
30
20.3
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
43
12.8
100
29.8
68
20.2
43
12.8
74
22.0
8
2.4

(6)差別の解消には、まず、自分たちが世の中に受け入れられるよう努力することが必要だ (上段:人、下段:%)
回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・
不明
解放大学全体
516
100.0
13
2.5
76
14.7
135
26.2
247
47.9
41
7.9
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
4
2.0
25
11.7
58
27.1
105
49.1
21
9.8
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
5
2.2
40
17.3
63
27.3
107
46.3
14
6.1
2
0.9
府全体
3675
100.0
680
18.5
1204
32.8
428
11.6
304
8.3
894
24.3
165
4.5
職業別 公務員、教員
148
100.0
12
8.1
37
25.0
28
18.9
43
29.1
27
18.2
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
22
14.9
53
35.8
21
14.2
12
8.1
37
25.0
3
2.0

(7)差別だという訴えを、いちいち取り上げていたらきりがない  (上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
4
0.8
29
5.6
109
21.1
345
66.9
25
4.8
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
4
1.9
11
5.1
45
21.0
146
68.2
7
3.3
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0

13
5.6
49
21.2
151
65.4
15
6.5
3
1.3
府全体
3675
100.0
442
12.0
800
21.8
740
20.1
650
17.7
873
23.8
170
4.6
職業別 公務員、教員
148
100.0
7
4.7
23
15.5
33
22.3
61
41.2
23
15.5
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
29
8.6
71
21.1
84
25.0
73
21.7
69
20.5
10
3.0

(8)差別される人の言葉をきちんと聞く必要がある      (上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
431
83.5
73
14.1
1
0.2
2
0.4
5
1.0
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
183
85.5
25
11.7
0
0.0
1
0.5
4
1.9
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
189
81.8
36
15.6
1
0.4
1
0.4
1
0.4
3
1.3
府全体
3675
100.0
1519
41.3
1419
38.6
125
3.4
33
0.9
418
11.4
161
4.4
職業別 公務員、教員
148
100.0
86
58.1
46
31.1
4
2.7
3
2.0
8
5.4
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
147
43.8
135
40.2
16
4.8
4
1.2
26
7.7
8
2.4

(9)差別を話題にすることによって、より問題が解決しにくくなる (上段:人、下段:%)
回答者数 賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 わからない 無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
6
1.2
12
2.3
93
18.0
374
72.5
27
5.2
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
4
1.9
5
2.3
32
15.0
156
72.9
16
7.5
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
1
0.4
5
2.2
45
19.5
170
73.6
8
3.5
2
0.9
府全体
3675
100.0
430
11.7
798
21.7
558
15.2
516
14.0
1185
32.2
188
5.1
職業別 公務員、教員
148
100.0
9
6.1
20
13.5
34
23.0
59
39.9
24
16.2
2
1.4
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
26
7.7
66
19.6
75
22.3
59
17.6
102
30.4
8
2.4

(10)差別問題に無関心な人にも、差別問題についてきちんと理解してもらうことが必要である(上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
430
83.3
74
14.3
3
0.6
4
0.8
1
0.2
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
178
83.2
28
13.1
2
0.9
3
1.4
1
0.5
2
0.9
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
193
83.5
34
14.7
1
0.4
1
0.4

2
0.9
府全体
3675
100.0
1110
30.2
1296
35.3
2346.4
100
2.7
758
20.6
177
4.8
職業別 公務員、教員
148
100.0
74
50.0
51
34.5
9
6.1
3
2.0
10
6.8
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
102
30.4
135
40.2
27
8.0
10
3.0
52
15.5
10
3.0

(11)差別問題は、差別されている人の問題で、自分には関係がない (上段:人、下段:%)

回答者数
賛成
どちらかといえば賛成
どちらかといえば反対
反対
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
2
0.4

31
6.0
479
92.8
1
0.2
3
0.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
2
0.9

12
5.6
198
92.5
1
0.5
1
0.5
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0


13
5.6
216
93.5

2
0.9
府全体
3675
100.0
87
2.4
240
6.5
897
24.4
1412
38.4
871
23.7
168
4.6
職業別 公務員、教員
148
100.0
1
0.7
2
1.4
39
26.4
93
62.8
12
8.1
1
0.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336100.0
3
0.9
24
7.1
84
25.0
160
47.6
57
17.0
8
2.4

(2)同和問題を解消するために重要なこと

問21 同和地区出身者に対する差別をなくすために、次にあげる意見はどの程度重要だと思いますか。(1)~(8)すべてについてお答えください。(それぞれ1つに○)

表27 同和問題を解消するために重要なこと~差別をなくすための意見~

<解大修了生調査>                       (上段:人、下段:%)
解放大学全体
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
重要
重要ではない
平均スコア
(1)行政が一般的に行っている施策により、同和地区住民の自立を支援する
516
100.0
191
37.0
223
43.2
58
11.2
22
4.3
18
3.5
4
0.8
414
80.2
60
15.5
3.95
(2)同和地区住民が差別の現実や不当性をもっと強く社会に訴える
516
100.0
131
25.4
241
46.7
84
16.3
31
6.0
24
4.7
5
1.0
372
72.1
115
22.3
3.66
(3)同和地区と周辺地区の人々が交流を深め、協働して「まちづくり」を進める
516
100.0
389
75.4
107
20.7
8
1.6
4
0.8
6
1.2
2
0.4
496
96.1
12
2.4

4.67
(4)学校教育・社会教育を通じて、差別意識をなくし、人権を大切にする教育・啓発活動を行う
516
100.0
422
81.8
85
16.5

7
1.4
1
0.2
1
0.2
507
98.3
7
1.4

4.77
(5)差別を法律で禁止する
516
100.0
226
43.8
149
28.9
65
12.6
30
5.8
43
8.3
3
0.6
375
72.7
95
18.4
3.91
(6)同和地区のことや差別があることを口に出さないで、そっとしておけば自然に差別はなくなる
516
100.0
5
1.0
14
2.7
45
8.7
418
81.0
32
6.2
2
0.4
19
3.7
463
89.7
1.33
(7)同和地区の人々が、かたまって住まないで、分散して住むようにする
516
100.0
16
3.1
47
9.1
108
20.9
297
57.6
46
8.9
2
0.4
63
12.2
405
78.5
1.78
(8)戸籍制度を大幅に見直す・廃止する
516
100.0
146
28.3
123
23.8
77
14.9
85
16.5
84
16.3
1
0.2
26.9
52.1
162
31.4
3.32

  

<2005年調査>                        (上段:人、下段:%)
府全体 非常に重要 やや重要 あまり重要ではない 重要ではない わからない 無回答・不明 重要 重要ではない 平均スコア
(1)行政が一般的に行っている施策により、同和地区住民の自立を支援する
3675
100.0
508
13.8
1009
27.5
672
18.3
318
8.7
982
26.7
186
5.1
1517
41.3
990
26.9
3.21
(2)同和地区住民が差別の現実や不当性をもっと強く社会に訴える
3675
100.0
377
10.3
909
24.7
812
22.1
421
11.5
959
26.1
197
5.4
1286
35.0
1233
33.6
3.00
(3)同和地区と周辺知己の人々が交流を深め、協働して「まちづくり」を進める
3675
100.0
859
23.4
1336
36.4
372
10.1
142
3.9
774
21.1
192
5.2
2195
59.7
514
14.0

3.69
(4)学校教育・社会教育を通じて、差別意識をなくし、人権を大切にする教育・啓発活動を行う
3675
100.0
1222
33.3
1150
31.3
370
10.1
193
5.3
560
15.2
180
4.9
2372
64.5
563
15.3

3.81
(5)差別を法律で禁止する
3675
100.0
666
18.1
735
20.0
652
17.7
454
12.4
996
27.1
172
4.7
1401
38.1
1106
30.1
3.14
(6)同和地区のことや差別があることを口に出さないで、そっとしておけば自然に差別はなくなる
3675
100.0
575
15.6
729
19.8
471
12.8
614
16.7
1104
30.0
182
5.0
1304
35.5
1085
29.5
3.05
(7)同和地区の人々が、かたまって住まないで、分散して住むようにする
3675
100.0
568
15.5
1021
27.8
561
15.3
335
9.1
1021
27.8
169
4.6
1589
43.2
896
24.4
3.26
(8)戸籍制度を大幅に見直す・廃止する
3675
100.0
518
14.1
649
17.7
588
16.0
407
11.1
1342
36.5
171
4.7
1167
31.8
995
27.1
3.08

注)平均スコアの算出方法 
 調査結果を要約的に見るために、「非常に重要」に5点、「やや重要」に4点、「わからなに」に3点、「あまり重要ではない」に2点、「重要ではない」に1点のスコアを与え、「無回答・不明」を除いて平均スコアを算出した。平均スコアが高いほど、当該意見を重視する傾向が強く、低いほど重視する傾向が弱いことを表している。

解放大学全体で“重要”(「非常に重要」と「やや重要」の合計)の割合が9割を超えるものは、『(4)学校教育・社会教育を通じて、差別意識をなくし、人権を大切にする教育・啓発活動を積極的に行う』(98.3%)、『(3)同和地区と周辺地域の人々が交流を深め、協働して「まちづくり」を進める』(96.1%)であり、極めて高い割合となっている。これらに次いで、『(1)行政が一般的に行っている施策により、同和地区住民の自立を支援する』(80.2%)、『(5)差別を法律で禁止する』(72.7%)、『(2)同和地区住民が差別の現実や不当性をもっと強く社会に訴える』(72.1%)でも高い値となっている。

これに対し、“重要ではない”(「重要ではない」と「あまり重要ではない」の合計)の割合が高い意見は、『(6)同和地区のことや差別があることを口に出さないで、そっとしておけば自然に差別はなくなる』(89.7%)、『(7)同和地区の人々が、かたまって住まないで、分散して住むようにする』(78.5%)であり、解大修了生は同和問題に関するいわゆる「寝た子を起こすな論」や「部落分散論」などの考えを重要と思わない人が多いようである。府全体のこれらの項目を見ると、“重要”の値が“重要でない”を上回っており、さらなる人権教育・人権啓発が必要といえる。

平均スコアでは、『(4)学校教育・社会教育を通じて、差別意識をなくし、人権を大切にする教育・啓発活動を積極的に行う』(4.77)、『(3)同和地区と周辺地域の人々が交流を深め、協働して「まちづくり」を進める』(4.67)で高いが、府全体の平均スコアもそれぞれ3.81、3.69と高くなっている。

 他方、解放大学全体の『(8)戸籍制度を大幅に見直す・廃止する』の値は、“重要”52.1%、“重要でない”31.4%と、“重要”の値が比較的低くなっており、同和地区出身者への差別と深い関わりを持つこの問題についてさらに議論する機会が必要といえる。

表28 同和問題を解消するために重要なこと~差別をなくすための意見~(項目別)

(1)行政が一般的にやっている施策により、同和地区住民の自立を支援する (上段:人、下段:%)

回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
191
37.0
223
43.2
58
11.2
22
4.2
18
3.5
4
0.8
職業別 公務員、教員
214
100.0
78
36.4
92
43.0
25
11.7
8
3.8
9
4.2
2
0.9
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
82
35.5
105
45.5
25
10.8
11
4.8
7
3.0
1
0.4
府全体
3675
100.0
508
13.8
1009
27.5
672
18.3
318
8.7
982
26.7
186
5.1
職業別 公務員、教員
148
100.0
49
33.1
46
31.1
30
20.3
6
4.1
14
9.5
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
54
16.1
102
30.4
64
19.0
38
11.3
72
21.4
6
1.8

(2)同和地区住民が差別の現実や不当性をもっと強く社会に訴える  (上段:人、下段:%)

回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
131
25.4
241
46.7
84
16.3
31
6.0
24
4.7
5
1.0
職業別 公務員、教員
214
100.0
58
27.1
99
46.3
35
16.4
11
5.1
10
4.7
1
0.5
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
47
20.3
121
52.4
36
15.6
14
6.1
10
4.3
3
1.3
府全体
3675
100.0
377
10.3
909
24.7
812
22.1
421
11.5
959
26.1
197
5.4
職業別 公務員、教員
148
100.0
24
16.2
49
33.1
43
29.1
9
6.1
20
13.5
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
38
11.3
99
29.5
83
24.7
43
12.8
63
18.8
10
3.0

(3)同和地区と周辺地域の人々が交流を深め、協働して「まちづくり」を進める(上段:人、下段:%)
回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
389
75.4
107
20.7
8
1.6
4
0.8
6
1.2
2
0.4
職業別 公務員、教員
214
100.0
158
73.8
50
23.4
1
0.5
2
0.9
3
1.4

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
175
75.8
47
20.3
5
2.2
2
0.9
2
0.9

府全体
3675
100.0
859
23.4
1336
36.4
372
10.1
142
3.9
774
21.1
192
5.2
職業別 公務員、教員
148
100.0
56
37.8
67
45.3
11
7.4
1
0.7
10
6.8
3
2.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
86
25.6
132
39.3
42
12.5
21
6.3
50
14.9
5
1.5

(4)学校教育・社会教育を通じて、差別意識をなくし、人権をたいせつにする教育・啓発活動を積極的に行う(上段:人、下段:%)
回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
422
81.8
85
16.5
7
1.4

1
0.2
1
0.2
職業別 公務員、教員
214
100.0
169
79.0
43
20.1
1
0.5

1
0.5

民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
198
85.7
28
12.1
5
2.2



府全体
3675
100.0
1222
33.3
1150
31.3
370
10.1
193
5.3
560
15.2
180
4.9
職業別 公務員、教員
148
100.0
77
52.0
46
31.1
12
8.1
3
2.0
7
4.7
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
134
39.9
102
30.4
38
11.3
22
6.5
34
10.1
6
1.8

(5)差別を法律で禁止する                    (上段:人、下段:%)

回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
226
43.8
149
28.9
65
12.6
30
5.8
43
8.3
3
0.6
職業別 公務員、教員
214
100.0
85
39.7
67
31.3
24
11.2
18
8.4
19
8.9
1
0.5
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
100
43.3
68
29.4
34
14.7
9
3.9
20
8.7

府全体
3675
100.0
666
18.1
735
20.0
652
17.7
454
12.4
996
27.1
172
4.7
職業別 公務員、教員
148
100.0
41
27.7
46
31.1
26
17.6
10
6.8
22
14.9
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
53
15.8
64
19.0
75
22.3
65
19.3
74
22.0
5
1.5

(6)同和地区のことや差別があることを口に出さないで、そっとしておけば自然に差別はなくなる(上段:人、下段:%)

回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
5
1.0
14
2.7
45
8.7
418
81.0
32
6.2
2
0.4
職業別 公務員、教員
214
100.0
1
0.5
2
0.9
19
8.9
178
83.2
14
6.5

民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
1
0.4
11
4.8
20
8.7
183
79.2
15
6.5
1
0.4
府全体
3675
100.0
575
15.6
729
19.8
471
12.8
614
16.7
1104
30.0
182
5.0
職業別 公務員、教員
148
100.0
6
4.1
15
10.1
30
20.3
58
39.2
36
24.3
3
2.0
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
42
12.5
61
18.2
51
15.2
84
25.0
93
27.7
5
1.5

(7)同和地区の人々が、かたまって住まないで、分散して住むようにする(上段:人、下段:%)

回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
16
3.1
47
9.1
108
20.9
297
57.6
46
8.9
2
0.4
職業別 公務員、教員
214
100.0
7
3.3
14
6.5
41
19.2
134
62.6
18
8.4

民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
7
3.0
28
12.1
57
24.7
118
51.1
20
8.7
1
0.4
府全体
3675
100.0
568
15.5
1021
27.8
561
15.3
335
9.1
1021
27.8
169
4.6
職業別 公務員、教員
148
100.0
12
8.1
34
23.0
36
24.3
37
25.0
26
17.6
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
54
16.1
107
31.8
54
16.1
31
9.2
86
25.6
4
1.2

(8)戸籍制度を大幅に見直す・廃止する              (上段:人、下段:%)

回答者数
非常に重要
やや重要
あまり重要ではない
重要ではない
わからない
無回答・不明
解放大学全体
516
100.0
146
28.3
123
23.8
77
14.9
85
16.5
84
16.3
1
0.2
職業別 公務員、教員
214
100.0
55
25.7
47
22.0
33
15.4
37
17.3
42
19.6

民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
231
100.0
65
28.1
61
26.4
35
15.2
39
16.9
31
13.4

府全体
3675
100.0
518
14.1
649
17.7
588
16.0
407
11.1
1342
36.5
171
4.7
職業別 公務員、教員
148
100.0
24
16.2
28
18.9
29
19.6
30
20.3
34
23.0
3
2.0
民間企業・団体の勤め人(従業員数300人以上)
336
100.0
44
13.1
76
22.6
52
15.5
50
14.9
108
32.1
6
1.8

(3)同和問題に対する勢力観

問22 同和地区出身者に対する差別について、A、B二人の意見が次のように分かれました。
      Aの意見:今日では差別は許されない状況にあり、差別する人がやがて孤立してしまう。
      Bの意見:世間では、まだまだ差別が残っており、差別をなくそうとする人が孤立してしまう。

    あなたはA、Bどちらの意見に近いですか。(○は1つ)

表29 同和問題に対する勢力観~同和地区出身者に対する差別についての意見~(上段:人、下段:%)

回答者数
Aの意見に賛成
どちらかというとAの意見に賛成
どちらかというとBの意見に賛成
Bの意見に賛成
わからない
無回答・不明
Aの意見(計)
Bの意見(計)
解放大学全体
516
100.0
143
27.7
198
38.4
84
16.3
41
7.9
44
8.5
6
1.2
341
66.1
125
24.2
職業別 公務員、教員
214
100.0
57
26.6
85
39.7
36
16.8
17
7.9
1
0.5
1
0.5
142
66.3
53
24.7
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
231
100.0
70
30.3
93
40.3
37
16.0
14
6.1
16
6.9
1
0.4
163
70.6
51
22.1
府全体
3675
100.0
420
11.4
747
20.3
978
26.6
364
9.9
1008
27.4
158
4.3
1167
31.8
1342
36.5
職業別 公務員、教員
148
100.0
19
12.8
38
25.7
45
30.4
17
11.5
2
1.4
2
1.4
57
38.5
62
41.9
民間企業・団体の勤め人
(従業員数300人以上)
336
100.0
43
12.8
86
25.6
100
29.8
40
11.9
4
1.2
4
1.2
129
38.4
140
41.7

 解放大学全体では、『A.今日では差別は許されない状況にあり、差別する人がやがて孤立してしまう』という意見に“賛成”(「Aの意見に賛成」と「どちらかというとAの意見に賛成」の合計)と答えた人は66.1%で、『B.世間では、まだまだ差別が残っており、差別をなくそうとする人が孤立してしまう』という意見に“賛成”(「Bの意見に賛成」と「どちらかというとBの意見に賛成」の合計)と回答した人(24.2%)を大きく上回っている。

 これに対し、府全体では、『B.世間では、まだまだ差別が残っており、差別をなくそうとする人が孤立してしまう』という意見に“賛成”(「Bの意見に賛成」と「どちらかというとBの意見に賛成」の合計)と回答した人が36.5%で、『A.今日では差別は許されない状況にあり、差別する人がやがて孤立してしまう』という意見に“賛成”(「Aの意見に賛成」と「どちらかというとAの意見に賛成」の合計)と回答した人(31.8%)をやや上回っている。

 「差別が許されない」社会を作っていくためには、Aの意見が多数を占めるようより一層人権教育・人権啓発に力を注いでいく必要があると思われる。

(新木敬子)