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2007.12.20

新聞で読む人権
2007年11

戦時における朝鮮人強制連行に関わる全国的なデータが初めて集約されました。

  • 2007/10/04 朝日新聞 大阪 夕刊 名簿が語る 強制連行 浜松の地域史研究家発刊 朝鮮人7750人、全国の資料集約




 これまで、太平洋戦争中に国家総動員法に基づいて行われた徴用に関する資料収集が、各地域で進められてきました。当初募集方式で行われた戦時における労働への動員は、その後監視付きの「官斡旋方式」、1944年には徴用令に基づく「徴用」に移行し、多くの朝鮮人が鉱山や工事現場、軍需工場での労働に従事させられていました。

 しかし、資料の散逸などの要因により、いったい何人の朝鮮人が徴用され、そして何人がその結果亡くなったのかについては、データが断片的で、強制連行に関する論争の種となっていました。

 その状況にあって、浜松市の地域史研究家である竹内康人さんが、連行先である1550ヵ所の事業所と、亡くなった7750人の名前を明らかにする「戦時朝鮮人強制労働調査資料集」を取りまとめられました。連行先には、国内の事業所だけではなく、フィリピンやインドネシアなどの旧植民地も含まれていることが明らかになり、また、その他にも、強制かどうか明らかではないにせよ、朝鮮人の動員・就労が確認されたか、あるいはその可能性が高い場所も1300ヵ所も記されています。

 また、亡くなった方については、本名と日本名、本籍地、連行先事業所名、死亡年月日、可能な限りで死因も掲載されています。

 これらの丹念な資料収集が、今日における歴史認識論争に一石を投じることに繋がると思われます。また、これらの資料に基づいた検討を通じて、強制連行や徴用に関する考え方を整理し、今後の日本と朝鮮半島の関係によい影響がもたらされることが期待できるのではないでしょうか。