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2009.03.06
「部落問題の今」をめぐる若手研究者の国際ワークショップとシンポジウム
 

報告書

「部落問題の今」をめぐる若手研究者の国際ワークショップとシンポジウム

2008年7月31日-8月2日
主催: 社団法人部落解放・人権研究所
助成: EXPO'70 独立行政法人 日本万国博覧会記念機構

主催者あいさつ

社団法人 部落解放・人権研究所
理事長 寺木伸明


 部落解放・人権研究所は1968年8月、大阪府・大阪市・部落解放同盟大阪府連合会などの援助と協力を得て設立されました。以来、部落差別をはじめ一切の差別が撤廃され、人権が確立された社会の実現をめざして、歴史・社会・経済・法律・文化・教育・運動などの側面より部落問題の調査・研究を行ってまいりました。1970年代後半に取り組んだ国際人権規約批准運動とそれに続く同規約の批准の後、部落問題は国際人権基準に照らしても必ず解決されるべき問題であるということを確信し、部落解放・人権研究所は1981年1月、英文ニュース「Buraku Liberation News」を創刊いたしました。英文ニュースの定期的な発行を通して、部落問題について世界の研究者や運動団体に広く知ってもらうとともに、国内の研究者による部落問題に関する調査報告などを発信してまいりました。

 こうした取り組みにより、海外の研究者や諸機関との研究交流や情報交換が活発になり、部落問題は解決されるべき重大な人権問題として国際的に広く認知されるに至りました。ウェブサイトでの情報発信の成果もあり、今日、部落問題に関心を寄せる海外の研究者や学生の数はけっして少なくありません。外国の大学生や研究者から、部落問題の具体的な課題についてインターネットを通して問い合わせがくることも珍しいことではなくなりました。

 こうした情況を背景に、今夏、部落問題をさまざまな分野において研究している海外の若手研究者と、国内の若手研究者を結びつけるきっかけをもつことができました。それぞれの研究成果の発表と意見交換の場として、2008年7月31日8月1日の2日間にわたる国際ワークショップを開催し、その結果を8月2日に開催した公開シンポジウムで報告いたしました。本報告書はそれら一連の取り組みをまとめたものであり、多くの方々とこのようにして成果を共有できることになり、関係者一同喜んでいます。

 この取り組みを実施するにあたり、独立行政法人 日本万国博覧会記念機構並びに部落解放同盟大阪府連合会をはじめとした関係各方面からさまざまなご支援とご協力をいただきました。この場をお借りしてあらためてお礼を申しあげます。

2008年11月