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■宗教界での差別事件

 札幌市の浄土真宗本願寺派札幌組内の寺の地下駐車場で発見された落書きは「コノテラハケガレタエッタデラ」と書かれていた。京都市にある西本願寺では女子トイレで「エタカエレ」と書かれた差別落書きが発見されているが、2001年にも「エタ」と書かれた差別落書きが報告されている。

 

■マスコミ・出版界における差別事件

 「ちくま文庫差別記述事件」については昨年度版にも紹介されているが、テレビ朝日の事件は、歌詞字幕に何の説明もなく「非人」という言葉が使われたというものである。それぞれ視聴者、読者への説明なく差別表現が使用されており、運動団体等から問題を指摘されて視聴者・読者に対するていねいな解説等の取り組みが行われている。東京美術の事件も、発行している古地図に被差別部落・被差別身分の当時の呼称を抹消せずそのまま使用したことに対し、古地図に掲載された寺の住職からの抗議を契機として、歴史資料として正しく活用されるよう取り組みが始まっている。

 このような差別表記について、今後のマスコミ・出版界における部落問題・人権問題への取り組み姿勢が問われていくだろう。